米韓関係の溝が深まっています。
韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんは在韓米軍を撤収させたい人間ですが、アメリカ合衆国のトランプ大統領もまたこの点では同じです。
米韓の指導者が「朝鮮半島から在韓米軍を撤収させたい」という点では、意見を一にしています。
韓国メディア『朝鮮日報』が面白い記事を出しています。以下に同記事から一部を引きます。
登場するカバノーさんというのは、合衆国・ワシントンD.C.の外交・安全保障シンクタンク『Defense Priorities(ディフェンス・プライオリティーズ)』のJennifer Kavanagh(ジェニファー・カバノー)上級研究員のことです。

↑『Defense Priorities』のJennifer KavanaghさんProfileページ。
(前略)
カバノー氏は、ランド研究所、カーネギー国際平和財団(CEIP)などを経た外交・安全保障の専門家で、昨年07月、ピート・ヘグセス戦争長官の元顧問であるダン・コールドウェル氏と共同執筆した報告書※で、「在韓米軍を1万人規模に削減すべきだ」と主張し、波紋を広げたことがある。※このリポートは「Aligning Global Military Posture with U.S. Interests」というタイトルで「https://www.defensepriorities.org/explainers/aligning-global-military-posture-with-us-interests/」で読むことができます:引用者注
当時、本紙とのインタビューで「在韓米軍の削減が4年以内に現実のものとなる可能性がある」と述べていた。
カバノー氏は、「合衆国が負っているすべての条約上の義務の中で、費用とリスクを考慮した場合、最も少ない利益しかもたらさないのが韓国との同盟だ」とし、必要以上に多くの地上軍を維持しなければならず、合衆国の核心的利益に資することのない北朝鮮との戦争のリスクを負わせるものだと述べた。
アジアで合衆国が軍事力によって守るべき「核心的利益」は、本土防衛と主要市場・貿易ルートへのアクセスだが、「在韓米軍は身動きが取れず、他地域の緊急事態に対応できない」というのである。
(中略)
カバノー氏は、「一部では、米韓同盟が米中競争において重要な役割を果たしていると主張するだろうが、韓国は経済的な結び付きや、北朝鮮の脅威に集中しようとする意志のため、長年にわたり中国を敵視することを避けてきた」とし、在韓米軍はアジアにおける合衆国の「国益」を守ることにほとんど寄与できていないと主張した。
また、有事の際に韓国政府が米軍基地の活用を認めるという前提についても保証されていないとして、「合衆国は同盟関係を終了した後、交渉を通じて韓国内の一部基地へのアクセス権を維持したり、兵力をローテーション配備したりすることができる」と述べた。
これまで合衆国内での米韓同盟についての懐疑論は、大きくいえば、
「韓国は十分な防衛費を負担しているのか」
⇒「なぜ合衆国が韓国防衛のため危険を負うのか」
⇒「在韓米軍を減らして韓国自身に防衛させるべきではないか」
という「負担分担論」が中心でした。
ところが現在は、それにもう一つ踏み込んだ論点が加わっています。
「合衆国が韓国のために軍事的リスクを負う一方、合衆国が韓国に協力を求めたとき韓国が拒否するのであれば、そもそもこれは合衆国にとって何のための同盟なのか」
――という同盟そのものの、いわば「コスパ」についての議論です。
Money1でもご紹介した、トランプ大統領の「韓国の大統領に電話したら“No Thank You”といいやがった。私たちは何のために韓国を守っているのか」と直接つながっています。
これは――1953年には合理性があった米韓同盟を、2026年の合衆国の国益からもう一度評価したら、それでも維持する合理性があるのか?――という話なのです。

(吉田ハンチング@dcp)





