2026年08月20日、『韓国銀行』が2026年第2四半期の「International Investment Position」(対外資産負債残高:略称「IIP」)を公表しました。
非常に興味深い(傑作な)結果となっています。まず以下のグラフをご覧ください。韓国の対外純資産の推移を示しています。

引用元:『韓国銀行』「International Investment Position(Q2 2026)」/以下同
対外純資産が「2026年第1四半期:7,536億ドル」から「第2四半期:640億ドル」まで、一気に「6,895億ドル」も激減しました。
なんと「91.5%」の減少です。グラフにすると、上掲のようなほとんど垂直落下のようになります。
何があったのかは、以下の対外資産、対外負債の推移を見ると分かります。

対外負債が「2026年第1四半期:2兆1,290億ドル」から「第2四半期:3兆202億ドル」まで一気に「8,912億ドル」も急増したのです。
純資産 = 資産 – 負債
――で計算しますから、負債が急増した分、純資産も急減したというわけです。
資産は「2026年第1四半期:2兆8,826億ドル」から「第2四半期:3兆846億ドル」までむしろ増加しているのですが(2,017億ドル増加)、負債が急増したので、純資産が激減となりました。
なぜ対外負債がここまで急増したかというと、韓国株式市場で株価が急騰したためです。
『韓国銀行』の資料では、2026年第2四半期にKOSPI(韓国総合株価指数)は、
5,052.5 ⇒ 8,476.5
+67.8%
――としています。四半期で約68%も上昇しているのです。この異常な上昇によって外国人投資家が保有する韓国株式の価値(時価総額)が急騰。これによって対外負債が急騰しました。
面白いのは、外国人投資家はむしろ韓国株を売り越していることです。
外国人が保有する韓国の株式等(持分証券)だけを見ると、
1兆325億ドル ⇒ 1兆8,806億ドル
へ8,481億ドル増えた一方、
取引要因:▲639億ドル
非取引要因:+9,120億ドル
となっているのです。これは非常に象徴的です。
つまり、外国人が640億ドル近く韓国株を売り越していたにもかかわらず、残った保有株の値段が上がりすぎたため、外国人の韓国株保有額が約8,500億ドルも増えてしまった――というわけです。
「外国資本が韓国へ8,000億ドル流入した」という話ではまったくありません。
――というわけで、韓国の対外純資産はたったの3カ月で91.5%も急減。めったに見られないほとんど垂直落下するグラフが出現することになりました。
(吉田ハンチング@dcp)





