韓国「湖南圏ダム建設6件が白紙化」という巨大ブーメラン ⇒ だから「できない」ってば。

広告
おススメ記事

韓国の湖南地方に半導体ファブを4基新設するというビッグな企画をぶち上げた李在明(イ・ジェミョン)さんですが、水と電力供給の目処がたちませんので、絵に描いた餅です。

水の供給量を拡大するためにダムをかさ上げするという無茶なプランまで提示しています。そんなことできるのか――ですし、そもそも貯水量を上げることと流域の水量が増えることは別問題です。

水をどうするよ――なのですが、滑稽なことに韓国政府が「湖南地方に建設するダム6件」を白紙にしていたことが分かりました。

『朝鮮日報』の記事から一部を以下に引きます。

全北・全南など湖南地域で、政府が推進したものの最終的に白紙化されたダムが、これまでに6カ所に上ることが分かった。

この6カ所は、洪水調節用を除く、用水供給用ダムと多目的ダムを合わせたもので、1日当たりの用水供給量を基準にすると69万トン規模だ。

政府が『サムスン電子』と『SKハイニックス』の投資を基に推進している湖南半導体クラスターの1日当たりの必要用水量65万トンに匹敵する。

それだけに一部では、過去にこの地域で相次いだダム建設白紙化の決定が、半導体クラスター誘致という大きな変数に直面し、「用水不足」への懸念を増幅させる要因になったとの見方も出ている。

現在、政府は既存のダムをかさ上げし、発電用に使っていた水も引いてくれば、湖南半導体クラスターに問題なく用水を供給できるとの立場だ。

一方、専門家の間では、新規ダム建設を含む中長期的な用水確保計画を新たに策定すべきだとの指摘が相次いでいる。

26日、気候エネルギー環境部が『国民の力』のキム・ウィサン議員室に提出した資料によると、現政権発足前までに歴代政権が推進したものの白紙化されたダム建設計画は、全国で計37件だ。

28件(75.7%)は盧武鉉(ノ・ムヒョン)・文在寅政権で中止され、6件は李在明(イ・ジェミョン)政権(16.2%)で中止された。残る3件は、いずれも李明博(イ・ミョンバク)政権時代に白紙化された。

このうち洪水調節ダムを除き、湖南圏で白紙化されたダム建設計画は6件で、5件が多目的ダム、1件が用水専用ダムだった。4件は文在寅政権で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権と現政権でそれぞれ1件ずつ事業が中止された。
(後略)

⇒参照・引用元:『朝鮮日報』「호남권 댐 건설 6건, 모두 진보 정부서 백지화」

記事内にある白紙化された6つのダム建設計画を具体的にまとめると以下のようになります。

ダム 所在地・河川 用途 計画総貯水量 計画用水供給量 主な計画時期 最終的な中止
ネソダム(내서댐) 全羅南道求礼郡・蟾津江水系ネソ川(내서천) 多目的 2,100万m³ 9.3万t/日 2012~21年計画 2018年・文在寅政権
東福川ダム(동복천댐) 全羅南道和順郡・東福川、住岩ダム上流域 用水専用 3,100万m³ 16.2万t/日 2024年候補 2025年9月・李在明政権
赤城ダム(적성댐) 全羅北道淳昌郡・蟾津江本流 多目的 1億5,600万m³前後 37.2万t/日 1990年代~2001年計画 2007年・盧武鉉政権で計画から削除
上関ダム(상관댐) 全羅北道完州郡・万頃江水系全州川 多目的系小規模ダム 1,500万m³ 3.9万t/日 2012~21年計画 2018年・文在寅政権
新村ダム(신촌댐) 全羅北道完州郡・万頃江水系所陽川 多目的系小規模ダム 600万m³ 1.3万t/日 2012~21年計画 2018年・文在寅政権
新興ダム(신흥댐) 全羅北道完州郡・万頃江水系新興川 多目的系小規模ダム 400万m³ 1.1万t/日 2012~21年計画 2018年・文在寅政権
合計 2億3,300万m³ 69.0万t/日

このダム建設の白紙撤回は、毎度おなじみの「住民の反対」が主な原因です。

左派・進歩系政権のときに多くが白紙化されたのは、要するにポピュリズムのためです。ポピュリズムの結果が「西南圏半導体クラスター」の用水不足になった――というわけです。

こういうのを特大ブーメランというのではないでしょうか。

ただし――「この6ダムを造っていれば半導体クラスターの65万t/日をまかなえた」という意味にはなりません。

上関・新村・新興は全州・完州の万頃江水系です。湖南半導体クラスター予定地へ送水するには、水系をまたぐ導水施設・管路・ポンプ場などが必要になります。

さらに赤城・ネソは蟾津江系ですが、それぞれ固有の生活用水・工業用水・河川維持・洪水調節需要を前提に計画されていました。

69万トン全部が「余っていて半導体に回せる水」だったわけではないからです。

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました