韓国は景気がどん底で、輸出が回復してきたと政府が大本営発表を行っていますが、好調なのは「半導体」だけで、他は大していいわけではありません。
韓国はいまだに製造業の輸出頼みですので、これが不調だと外貨準備が積めなくなります。
Money1でも先からご紹介しているとおり、実際に外貨準備が積めなくなっています。
↑『韓国銀行』の公表では、韓国の外貨準備高は直近で「2024年11月末時点:4,153億ドル」です。
『韓国銀行』が公表してる韓国の外貨準備高の推移で見ても、上掲のとおり全然増えずに低迷してますね。
戒厳令騒動があって、ドルウォンのレートが急速にウォン安方向に進行したからなのか、ここにきて韓国メディアでは「外貨準備高が4,000億ドル」を割るのでは……と恐れる記事がでています。
例えば『東亜日報』は記事で以下のように述べています。
『韓国銀行』が発表した資料によると、11月の韓国の外貨準備高は4153億9,000万ドルで、前月末と比べて3億ドル減少しました。
外貨準備高は10月から2カ月連続で減少傾向を示しています。
これは、ドナルド・トランプ米大統領の当選前後でドル高が進み、為替レートが上昇したことを受け、外為当局が為替レートを防衛するためにドルを売却した影響と解釈されています。
問題は、政治的混乱が続き、ウォン安をさらに促進している点です。
09日、取引中のウォン-ドル為替レートが1,438ウォンを大きく超えるなど、為替の変動性が高まり、当局の介入が避けられなくなっています。一部の分析では、場合によっては外貨準備高が4,000億ドルの水準を割り込む可能性があるとされています。
専門家は、外貨準備高が急激に大幅減少すれば、国家信用に悪影響を及ぼす可能性があると懸念しています。
イ・ヒョソプ資本市場研究院金融産業室長は、「為替レートが1,500ウォンに近づき、外貨準備高が3,000億ドル台に減少すると、通貨投機勢力の攻撃が加速する可能性があるため、政治的不確実性を早急に解消する必要がある」と述べました。
金融業界も外貨の需給状況を綿密に監視することを決めました。
李卜鉉(イ・ボクヒョン)金融監督院長は、09日の金融状況点検会議で「外貨資金の動向をモニタリングし、金融機関が十分な外貨流動性を確保するよう指導せよ」と指示しました。
(後略)
何度もいっていますが、この李卜鉉(イ・ボクヒョン)院長はボンクラです。ボンクラではありますが、この人が騒ぐということは問題があるということです。
韓国が2024年10月時点での国際収支統計を公表していますので、外貨準備の増減を確認してみると、以下のようになります。
⇒データ出典:『韓国銀行』公式サイト「ECOS」
01~10月は累計で「-60億7,440万ドル」。つまり2024年は外貨準備高は減少しているのです。
4,000億ドルを切るかも――は現実になるかもしれませんが、投機筋のアタックがあるかも――は被害妄想ではないでしょうか。やるなら明確な勝ち筋が見えてから行うのではないでしょうか。
また、李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁がいる間は大丈夫ではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)