2025年01月28日、日本・埼玉県八潮市で突然道路が陥没する巨大なシンクホールが発生しました。
このシンクホールの修復作業はYouTubeの『ANNnewsCH』でライブカメラ中継されています。
↑2025年04月13日【ライブ・76日目】の動画。
多くの皆さんが毎日修復工事に従事しており、復旧を急いでいます。シンクホールは「老朽化している日本のインフラ」を意識させる事象として、注目されるようになっています。
「日本で起こることは韓国でも起こり、しかも状況は日本より過剰になる」法則※どおりに、やはり韓国でもシンクホールは大きな問題になっています。
※恐らく最初に指摘したのはシンシアリー先生。
韓国では2018~2025年03月で1,400件も発生している!
「おから工事」で知られる中国ほどではないにしろ、韓国でもシンクホールがよく発生し注目を集めるようになっています。
韓国では、2025年03月24日18:29頃、江東区明逸洞の大明小学校交差点道路で、横幅18メートル、縦20メートルに達する大規模なシンクホールが発生しました。
↑4車線に及ぶ幅で大きな陥没が発生。
このシンクホールにオートバイ1台が墜落し、そのドライバーは助かりませんでした。
↑シンクホールが発生した瞬間が偶然捉えられていました。
しかし実は同日、事故現場付近で、排水溝の周辺に小さな穴が開いたという通報があり、その復旧作業が17:30頃に完了していました。つまり、兆候があったわけです。
復旧作業から約1時間後に大規模な陥没が発生したことになります。
上掲は、2025年04月13日04:57頃、釜山市沙上区鶴場洞で発生したシンクホールです。
すぐ近くに高架道路の橋脚が見えますが、これが沈むようなことがあると高架道路も無事では済まないでしょう。
韓国メディアの報道によると――警察から「シンクホールが発生しそうだ」との通報を受け、沙上区の職員が安全措置を講じていた最中に発生した――とのこと。
では、韓国でシンクホールがどのくらい発生しているのかというと、以下のようにまとめられています。
2019年:193件
2020年:284件
2021年以降:年間91~171件レベルで発生
2018年~2025年03月:累計約1,400件に達する。
夏季(06~08月)にインシデント全体の約47%が発生
※特に08月に発生件数が増加する
(理由は「降雨による土壌の弱体化」と「下水管の損傷」が増加するため)
シンクホールは、約97%のインシデントが「幅10m以内、深さ0~2m」となっていますが、大型事件になると、幅数百m、深さ20~40mに達することもあります。
先にご紹介したとおり、2025年04月11日15:17頃、京畿道光明市の地下鉄工事現場で大規模な崩落事故が発生しました。
このインシデントでも、崩落が発生する前、すでに「柱に亀裂が入っている」という報告があった――と報じられています。
必要な施工を行っていなかった!
この事故については、さらに「いい加減だなあ」としか思えない情報が出ています。
実は2023年01月に監査院の報告書が出ており、それによれば――
新安山線第5工区(始興市庁~光明)の場合、トンネルの始点から約19km離れた区間において岩盤が崩れるなど、いくつかの断層破砕帯が存在し、地盤の状態が『非常に不良』である5等級であるにもかかわらず、トンネル設計にインバートの設置が反映されていない
――となっています。
「インバート(invert)」というのは、この場合「逆アーチ」という意味で、トンネルや下水道などの構造物の底部(床)に設けられる、円弧状またはU字型のコンクリート構造を指します。
特にトンネル構造においては、トンネル断面の下半分を構成する重要な部分で、断面を円形または馬蹄形(U字型)に近づけることで構造的な安定性を高めます。
『OAKSAN LIVIC』のHPから引用させていただくと、以下のようなものです。
この事故発生区間は地盤が「非常に不良」な等級であり、指摘されていたにもかかわらず、設計にインバートが反映されていませんでした。
つまり、地盤の変形や沈下、陥没などのリスクが高く、崩落事故の発生は予見されていたともいえます。いい加減極まりない話です。
これもまた「ケンチャナヨ工法」の一例といえるでしょう。
日本も他人事ではありませんが、インフラの状況確認と整備を進めないと、さらに多くのシンクホールが発生する可能性があります。
そもそも韓国は、建設事業においてケンチャナヨで知られる国なのですから。
(吉田ハンチング@dcp)