中国の金を追う「中国の外国融資&無償資金供与は推定されてきた数字の2~4倍ある!」

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2025年11月18日、『AidData(エイドデータ)』は今回初めて、中国が世界の発展途上国に加え、アメリカ合衆国、イギリス、西欧諸国、日本、オーストラリアなどの高所得国で行っている秘密裏の融資・無償資金供与活動に関する詳細かつ包括的な情報を公表しました。

これは、36カ月にわたって140名以上の調査員と金融アナリストが携わった大規模な調査に取り組んだ結果です。

『AidData』のブラッド・パークス事務局長は、

「中国の融資ポートフォリオの総規模は、従来の推定値の2~4倍に上る

――と述べています。中国はこれまで考えられていたよりもずっと莫大な資金を外国に投じており、これによって中国の紐付き資産が大幅に増加しているのです。

この大部のリポートは、中国の海外融資事業の4分の3以上が現在、中所得国の上位層および高所得国におけるプロジェクト・活動を支援してlり、

「富裕国への融資の多くは、重要インフラ、重要鉱物、半導体企業などのハイテク資産の取得に集中している

――と指摘しています。

「一帯一路」という仮面を被って、「中国は開発途上国への支援を行っている」と偉そうに振る舞っていますが、実体はまったくそうではありません。

『AidData』の「報告不足の金融フロー追跡チーム」の副ディレクターであるブルック・エスコバル氏さんは、

「北京は国際的な善人としての評判を高めようとしているわけではない。

その海外融資・無償資金供与ポートフォリオのうち、援助(ODA)に該当する割合は急落している。

中国は『誰も疎遠にしたり敵に回したりできない、第一かつ最後の手段としての国際債権者』としての地位を固めることに注力している」

――と指摘しています。


↑中国の提供する「融資(Loan)」と「無償資金供与(grant-giving)」の比率を示すグラフ(出典:『AidData』)。これを見れば分かるとおり「無償資金供与」などないも同然で、中国は資金を融資しまくっているのです。

「支援」を減らす代わりに何をしているのかといえば――『AidData』の研究者は、中国の越境融資活動が党国家の政策優先事項(国家安全保障や経済外交関連を含む)との整合性を高めていることを確認しました。

その金融活動は不透明かつ複雑化しており、多くの取引が厳格な銀行秘密保護規則を有する区域のペーパーカンパニーを利用している――と述べています。

知らないうちに中国資金に浸透されており、

・戦略物資備蓄の脆弱性
・発電所・送電網の信頼性
・国際海上要衝の支配権
・グローバルサプライチェーンのレジリエンス
・ハイテク分野における国家競争力

など非常に重要なテーマにおける「中国の支配力」が懸念される状況です。

日本も、問題になっている「太陽光発電」だけでなく、「次世代の技術開発」における「流入資金の背景」を徹底的に洗うべきです。

先にご紹介したとおり、2000年から2023年にかけて、217の国・地域で実施された1,193の中国系資金提供者・貸し手による3万件以上のプロジェクト・活動で、資金規模は2.2兆ドルに及ぶと計算されています。

『AidData』の研究者は、海外プロジェクトや活動で北京と協力した共同融資機関2,610機関を特定した――としています。

⇒参照・引用元:『AidData』公式サイト

(吉田ハンチング@dcp)

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