韓国企財部長官「ニュー・フレームワークだ」⇒ 国民年金の資産を使えないものか。

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韓国政府がウォン安阻止のため、国民年金公団に「保有するドル資産を売ってウォンに換える」という普通ならあり得ないことをやらせるのではあるまいな――という話の続きです。

2025年11月26日、企画財政部からプレスリリースは出ていないのですが、具潤哲(ク・ユンチョル)部長(長官)が「経済長官会議兼成長戦略TF会議」を主宰。

記者からの取材に応じ、国民年金のお金を通貨防衛に使うんじゃあるまいな?問題について語りました。

以下に具潤哲(ク・ユンチョル)長官の記者ブリーフィングでの発言を拾います。

「国民年金改革により基金規模が現在の1,400兆ウォンから、今後3,600兆ウォン以上へと急増する見通しだ」

「世界で3番目に大きい年金基金がすでに国内総生産(GDP)の50%を上回っており、保有する海外資産も外貨準備高より多い状況だ」と述べた。

「海外投資拡大の過程で、外国為替市場に与える影響の拡大は避けられない」

「外国為替市場の規模に比べて大きい年金基金の海外投資が短期に集中すると、物価上昇と実質購買力の低下につながり得る」

「長期的には、基金回収の過程で大規模な海外資産売却による為替レート下落の影響も及ぼし得る」

「今の時点でニュー・フレームワークを始めることは大きな意味がある」

『国民年金公団』が保有する資産が外貨準備高より多いと述べています。だから何?――です。だから通貨防衛に使ってもいいとでもいうのでしょうか。

注目いただきたいのは「ニュー・フレームワークを始める」などと言い出している点です。

この「ニュー・フレームワーク」というのは何なのでしょうか。

具潤哲(ク・ユンチョル)長官は、

「ニュー・フレームワークの議論は、為替レート上昇に対する一時的な方便として年金を動員する目的は全くない」

「基金の収益性を損なうことなく、安定的に給付できるよう根本的な代案を用意しようとするものだ」

「収益最大化の範囲内で外国為替市場の安定は、かえって収益性にも役立つ」

――と述べていますが、何を言っているのかさっぱり分かりません。国民から集めた老齢年金の基となる資産を通貨防衛に使ういいわけを「こねている」ようにしか聞こえません。

その「ニュー・フレームワーク」とやらが何なのか、具体的にどうやって外為レートを安定させるつもりなのかまったく分からない言説です。具潤哲(ク・ユンチョル)長官は、

「ニュー・フレームワークでは、外国為替市場の安定性のために可能なすべての政策を開いて検討する」

「戦略的為替ヘッジや通貨スワップなど具体的な事案も協議体で議論する計画だ」

またぞろ「通貨スワップ」が出てきました。

韓国通貨当局は、クジラである『国民年金公団』に投資のための「ウォン売り・ドル買い」を控えさせるために、『韓国銀行』と『国民年金公団』との間で「為替スワップ」(韓国での表記に合わせます)協定を締結しています。

2024年12月19日、『韓国銀行』は『国民年金公団』との為替スワップを650億ドルまで拡大する――と公表しました。この契約の期限は2025年末です。

つまり、あと1カ月で期限がくるのですが、ちょうど今ウォン安をどうする?――が焦眉の急の課題となっています。韓国通貨当局がどうするのか――にご注目ください。


↑2025年11月26日、具潤哲(ク・ユンチョル)長官は「ニューフレームワーク議論は、為替レートの上昇に対する一時的な方便で年金を動員しようとする目的は全くない」「メディア報道のように国民年金を動員することは決してない」と述べました。記録しておきます。

출처 : 오피니언뉴스(http://www.opinionnews.co.kr)」

しつこく付記しますが、「年金基金にあるお金を通過防衛に使う」などという仕組みをつくったら、これは世界中から失笑を買うことになるでしょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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