韓国鉄鋼最大手『ポスコ』危うし。営業利益25%減少、45年稼働したラインを突如閉鎖!

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韓国の鉄鋼メーカー最大手『POSCO(ポスコ)』の先行きが暗くなってきました。

Money1でもご紹介してきたとおり、中国の国内の不動産市場がガッタガタになり、その分の鉄鋼需要を喪失したため、中国鉄鋼メーカーはその過剰生産性を海外にぶつけています。

中国の鉄鋼輸出はイナゴの群れ。国内需要は8億トンしかないのに10億トンも生産している!
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なにせ国内需要が8億トンしかないのに、中国の鉄鋼メーカーは10億トンの粗鋼生産能力があるのです。「安値でも赤字でもいいからとにかく売っちゃえ」で輸出しますので、割りを食うのは外国の鉄鋼メーカーです。

外国の鉄鋼メーカーは自国の市場が食い荒らされ、輸出先で鉄鋼製品が売れなくなります。

中国のイナゴを止めなければ外国企業が潰れてしまいます。

利益が出せなくなってきた『ポスコ』

――というわけで、韓国の鉄鋼メーカー『ポスコ』も苦境です。以下は2024年11月14日に公示された『ポスコホールディングス』の連結損益計算書です。

2024年第1~3四半期累計
総売上:54兆8,829億9,9,40万557ウォン
営業利益:2兆781億8,870万8,750ウォン
当期純利益:1兆6,508億5,433万9,311ウォン

『韓国金融監督院 公示システムDART』公式サイト

一応、営業利益、当期純利益ともに黒字ですが、問題は対前年同比での比較です。以下をご覧ください。

「第1~3四半期」の累計で2023年と2024年の業績を比較すると以下のようになります。


単位はウォン

総売上は6.1%減少しただけですが、営業利益が「35.6%」も減少し、当期純利益は「23.8%」の減少です。

何を意味しているかといえば、利益が出せなくなってきた――ということです。

45年間稼働したラインを突如として閉鎖した!

2024年11月19日、『ポスコ』は突如、浦項製鉄所の第1線材工場を閉鎖しました。

この第1線材工場とは線材(ワイヤーロッド)を生産する設備です。線材工場は、鉄鋼の半製品を加工して細い線状の製品(線材)を製造するのですが、45年間継続して稼働してきた施設です。

それを止めたのです。

このライン閉鎖は「動かしてもしゃーない」という意思の表れです(設備が老朽化したという理由もありますが)。

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上掲の先記事でご紹介したとおり、中国に造った製鉄所を中国企業に売却することになりましたし、『ポスコ』は中国鉄鋼企業の過剰生産性に苦しめられ、業績に暗雲が垂れ込めてきました。

(吉田ハンチング@dcp)

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