韓国・尹大統領「私は間違ったことはしていない」

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2024年12月03日深夜に始まった韓国の戒厳令騒動は、その約6時間後に、「国会での解除要求決議」を受けて尹大統領自身が非常戒厳を取り下げることにより、収まりました。

戒厳令は撤回されていますが、戒厳令宣布が与えた政治的なショックは――どう収集するのか?――に焦点が移っています。

当然、最大野党『共に民主党』は大統領弾劾を目指して動いています。

政府与党『国民の力』はどうするのか?――です。


↑収拾策を協議するために移動する『国民の力』の面々。

2024年12月04日、韓悳洙(ハン・ドクス)国務総理、『国民の力』代表の韓東勲(ハン・ドンフン)さん、秋慶鎬(チュ・ギョンホ)院内代表が、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領と会い、非常戒厳の宣言と解除事態に関連する収拾策を議論しました。

韓国メディアの報道によれば、約1時間ほどの会談でしたが、尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領は、

『共に民主党』が乱発する弾劾暴挙を防ぐために戒厳を宣言した
私は間違ったことをしていない

旨の発言をした――とのこと。

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領からすれば、そうでしょう。尹さんにとっては憂国の情からの決断であった――というわけです。

以降の予測されるルートは? 李在明大統領の誕生

現在、『共に民主党』が提出している尹大統領弾劾の決議は、国会の2/3以上の賛成が必要です(2024年12月07日19:00に議決予定)。

韓国国会の定数300議席のうち、左派・進歩系『共に民主党』およびその衛星党によって192議席が押さえられていますので、政府与党『国民の力』が持つ108議席のうち、8議員が弾劾案に賛成すれば、規定に達し成立します。

そのため、尹大統領弾劾が決定されるのはほぼ決まり――と見られます。

その後は、憲法裁判所に舞台が移り、弾劾案が至当なものであるのか、が審理されます。この審理は最大で6カ月ですが、

盧武鉉(ノ・ムヒョン)さんの場合:約2カ月(破棄されました)
朴槿恵(パク・クネ)さんの場合:約3カ月(承認されて罷免)

でしたから、最短で2カ月と見られます。大統領選挙は「60日以内に行うこと」と規定されていますので、2カ月と見積もると、次の大統領選挙は、早ければ2025年05月に行われることになります。

現在の趨勢では、次の大統領が李在明(イ・ジェミョン)さんになるのが見えています。

政府与党『国民の力』からすると「弾劾」は困るのですが、弾劾案に反対すると「非常戒厳を宣布した大統領を擁護するのか!」と国民からの不信感をかぶることになります。

――というわけですので、恐らく『国民の力』は一致団結して弾劾案に反対する――ことができません。

そのため、弾劾案の可決 ⇒ 憲法裁判所の審理クリア ⇒ 大統領選挙 ⇒ 李在明(イ・ジェミョン)大統領誕生――というルートをたどることになる――と見られます。

(吉田ハンチング@dcp)

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