韓国経済は袋小路に入っており、「どうやって突破するのか」が注目されます。
輸出が十分に大きくないと国が傾く構造になっているにもかかわず、その輸出を制限するような「トランプ関税」ですから、「どうしよう」――になるのも仕方ありません。
そこで韓国が日本に対する「すり寄り」を始めています。
次期大統領の最有力候補とされる李在明(イ・ジェミョン)さんはもちろん反日家ですが、大変皮肉なことに日本にすり寄らないと、韓国経済の先行きを見通せなくなっているのです。
大笑いな状況ですが、韓国メディア『毎日経済』が面白い記事を出しています。同紙記事から一部を以下に引きます。
日韓国交正常化60周年を迎え、財界はもちろん政界でも日韓経済協力の議論が急速に進んでいる。
来月の大統領選挙を控え、『共に民主党』の中央選挙対策委員会は、李在明(イ・ジェミョン)候補が大統領選で勝利した場合、日韓自由貿易協定(FTA)を推進する方案を検討していることが、09日に確認された。
『共に民主党』選対の核心関係者は、
「李在明政権が発足する場合、日韓関係を前向きに改善する必要があるという点に共感している」とし、
「その一環として、日韓FTAあるいは包括的・漸進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)への加入などを検討している」と明らかにした。
この関係者は、「日韓関係は国内政治的に非常に敏感な事案であるため、今回の大統領選で公約として打ち出す可能性は高くない」としつつも、「来る07月の日本の参議院選挙が終わった後に議論を本格化させるというタイムテーブルを立てている」と説明した。
(中略)
日韓関係の強化は、アメリカに対して「日米韓3国協力を強化する」という強力なメッセージにもなり得る点が、李在明キャンプが日韓FTAを積極的に検討する背景とされている。
(後略)
大統領を出して政権与党になるであろう『共に民主党』が、「日韓FTAの締結」もしくは「CPTPPへの加盟」を考慮している――というのです。
これこそ大笑いな話で、そもそも日韓FTAは過去にも考慮されていましたが、韓国側が蹴ったのです。理由は「日本との自由貿易を行うと対日貿易赤字が拡大する可能性がある」からです。
韓国側は日本からの輸入に韓国市場が席巻されることを恐れたのです。
どういう理屈で韓国側が進行していた日韓FTAを蹴ったのか、在大韓民国日本国大使館・経済部長・尾池厚之さんの証言を以下に引きます。
(前略)
FTAの中味としては、日本側は、①先進工業国にふさわしく工業製品はほぼ完全な自由化を行う、
②共に弱みを抱える農林水産業は適度な自由化にとどめる、
③金融、建設、運輸などのサービス業の分野での自由化の促進とか、特許権や著作権などの知的所有権を守る仕組みの整備とか、企業間の公正な競争を確保する制度の充実といった先進国が熱心に取り組んでいる事項については、モデルになるような立派な水準で合意する、というようなことを目指した。
両国の産業構造を考えれば、こうした内容で韓国も同意すると考えていた。
そして、これが重要なことだが、こうしてまとまったFTAを東アジアでのFTAの標準にすべく両国が協力して取り組んでいくことが両国の利益になると固く信じられていた。
当時の日本には、FTAを契機として、韓国への売込みを更に強化しようとの意識はあまりなかったと思う。
経済的実利を求めるというよりは、地域経済統合のモデルになるようなFTAを作るという意識の方が強かった。そして、経済構造が似ている韓国は、理想的なパートナーだと見られていた。
しかし、韓国では、日本は韓国に比べてはるかに大きな経済大国だとの認識が一般的であり、FTAができると経済的に日本に飲み込まれてしまうとの懸念すらあったように思う。
当時日本では、石油製品、石油化学製品、布地・衣服などの軽工業品では韓国の方が有利だと見られていたが、韓国では、FTAができると、ほとんど全ての工業製品で日本製品に負けると考えられていたようだ。
この損失を埋め合わせるため、日本から農産物の市場アクセスや産業技術移転の面でどれだけの譲歩がとれるかが極めて大きな課題だった。
東アジア地域経済統合を進めていく上で何が必要かというような議論は韓国ではあまり重視されていなかったように思う。
(後略)⇒参照・引用元:『在大韓民国日本国大使館』「日韓EPA/FTAについて」
韓国市場を日本によって席巻されることを恐れ、また日韓FTAを締結するために「日本からの技術移転」を要求していたのです。
このような韓国が(今になって)日本とFTAを締結することなど無理です。日本企業が「日本からの剽窃によって輸出大国となった韓国」に技術移転をするなど考えられません。
ましてや、「質の高い貿易規定」を遵守しなければならないCPTPPに加盟など不可能です。
さらに、韓国はいまだに「福島処理水の海洋放出」を理由に日本からの海産物の輸入に制限をかけています。
なぜ日本がこのような国とFTAを締結できるでしょうか。『共に民主党』の目論見など、要するに「ただの日本へのすり寄り」であって、アメリカ合衆国に対するアピールに過ぎません。
日本の政治家、また官僚の皆さんが韓国に甘い顔をしないことが肝要です。
もう何度だっていいますが、韓国の顔面を高下駄で蹴り飛ばしてやればいいのです。
・韓国を助けない
・韓国には教えない
・韓国には関わらない
(吉田ハンチング@dcp)