2020年04月の「中国」の外貨準備が中国の中央銀行『中国人民銀行』(「People’s Bank of China」)から公表されました。
外汇储备……3兆914.59億ドル
(Foreign currency reserves)
対前月比:308.26億ドル増加
基金组织储备头寸……90.36億ドル
(IMF reserve position)
対前月比:9.66億ドル増加
特别提款权……108.12億ドル
(SDRs)
対前月比:2.07億ドル減少
黄金……1,066.66億ドル
(Gold)
対前月比:58.76億ドル減少
其他储备资产……-0.34億ドル
(Other reserve assets)
対前月比:2.04億ドル減少
計:3兆2,179.39億ドル
対前月比:376.65億ドル増加
⇒データ引用元:中国『外国為替管理局』「Official reserve assets」
03月は(対前月比で)「464億ドル(約5兆円)」も減ったのですが、今度は「376.65億ドル(約4兆円)」の増加です。新型コロナウイルス騒動で貿易収支も決して良いはずもないのですが、なぜ4兆円も一気に増えるのか疑問です。
中国は「Foreign currency reserves」(外貨準備資産)の中身を明らかにしていないので、外から見ていると外貨準備は謎です。
ただ、アメリカ合衆国財務省が毎月公開している合衆国公債を「各国がいくら分持っているのか」のデータによれば、2020年02月末時点で中国は「1兆923億ドル」分の合衆国公債を持っています。
⇒データ引用元:『アメリカ合衆国財務省』「MAJOR FOREIGN HOLDERS OF TREASURY SECURITIES」
https://ticdata.treasury.gov/Publish/mfh.txt
約1兆ドルだとすれば、中国の外貨準備のうち約1/3は合衆国公債なわけです。
また、先にご紹介したことがありますが、識者から「新興国(中国が進出しているアフリカ・中南米など)に対する融資残高なども外貨準備に組み入れているのではないか」と指摘されたりしています。
中国の外貨準備が意外と脆弱(ぜいじゃく)なのではないか?と推測されるのは、中身が分からないからでもあります。
(柏ケミカル@dcp)