『ソフトバンクグループ』総帥の孫正義CEOといえば世界的に名の知られた投資家。巨額を投資する『Vision Fund（ビジョンファンド）』（986億ドル規模）を運営しています。
この『Vision Fund』の二大投資先が『Bytedance』（バイトダンス：字節跳動）と『Didi Chuxing』（ディディ・チューシン：滴滴出行）です。
共に中国企業ですが、『Bytedance』はあの『TikTok』の運営会社で、『Didi Chuxing』は中国でライドシェアを手掛ける会社。
上場すれば両社とも巨額の時価総額となりそうですし、『Vision Fund』に莫大な資産をもたらすことになるでしょう。
しかし、先にお伝えしたとおり現在アメリカ合衆国では中国企業の新規上場を容易に許す環境にありません。Money1でもご紹介した『Luckin Coffee(ラッキンコーヒー：瑞幸珈琲)』の売上粉飾の発覚以降、「きちんとした監査を通せ！」「中国企業を締め出せ」という声は高まるばかりですから。
孫正義CEOが望んでもこの2社が合衆国株式市場に上場することは望み薄です。もちろん監査を受けて正面突破することはあり得ますが、合衆国・中国の対立が深まっていますので、中国にドルを流すようなことをトランプ政権が座視するとは思えません。
『ソフトバンクグループ』はお金を突っ込んだ企業を上場させることで利益を膨らませてきました。しかし、中国企業に投資し期待はできるものの上場がどうもできなそう――という状況です。
孫氏の兵法はこれをどのようにして打開するのでしょうか。
(柏ケミカル＠ｄｃｐ)
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