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韓国「18兆出してK-半導体を育てる」企業はお金を借りて投資せよ

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韓国は半導体強国と自称しています。これはメモリー半導体に限った話で、システム半導体の方は「熱々CPU」を作るなどで評価されていません。

微細工程では台湾『TSMC』に遅れをとっていますし、レガシー半導体の方は中国が必死になって追いかけてきています。

面白いのは、韓国内でも競争が熾烈しれつで、『SKハイニックス』が『サムスン電子』よりも優位に立ったと見られていることです。韓国内の内ゲバみたいなものですが、韓国政府としては輸出が半導体頼みになってきていますから、半導体企業を支援するしかありません。

2024年06月26日、韓国の金融委員会が「18兆ウォンを半導体産業に融資する」というプレスリリースを出しました。以下です。一応全文和訳しましたが、面倒くさい方は、強調文字などの部分だけ見て後は飛ばしていただいても大丈夫です。

グローバル技術戦争の中でK-半導体を育てる18兆ウォン規模の金融パッケージを07月から開始する。

– 国家戦略技術税額控除の3年延長及び先端半導体小部門技術の追加検討
– R&D・事業化・人材育成などに’27年まで5兆ウォン以上の財政投資を行う。
– 道路・用水などインフラ構築事業の予備妥当性調査免除及び公共の積極的な費用分担を検討

政府は06月26日(水)10:00、経済関係閣僚会議で 「半導体生態系総合支援推進方案」を発表した。

今回の対策は、第2回経済問題点検会議(5.23)で発表した26兆ウォン規模の支援方向を具体化したもので、韓国がグローバル半導体競争で主導権を確保できるよう、半導体生態系全般の競争力を高めることに焦点を当てて策定した。

まず、半導体企業の円滑な投資資金調達のため、18.1兆ウォン+α規模の「半導体金融支援プログラム」を07月から直ちに稼動する。

’27年まで産業銀行に最大2兆ウォン(現金1兆ウォン+現物1兆ウォン)を出資して17兆ウォンの低利融資プログラムを用意し、来月から半導体企業に融資を開始する予定だ。

一般産業銀行の融資に比べて大企業は△0.8~△1.0%p、中小・中堅企業は△1.2~△1.5%p優遇金利を提供し、市場最低水準の金利の恩恵を受けることになる。

また、新規半導体生態系ファンドを’27年まで最大8,000億ウォンまで造成し、半導体生態系ファンドを合計1.1兆ウォンまで拡大し、企業のスケールアップおよび大型化を支援する。

’25年まで3,000億ウォンを造成する現在の半導体生態系ファンドは、今年07月から素材・部品・装備・ファブレス企業に対する持ち分投資を実際に執行する予定だ。

国家戦略技術税額控除の適用期限を 3年延長し、適用対象も拡大する。

国家戦略技術に 先端半導体素材・部品・装備関連技術を追加することを検討し、「租税特例制限法施行令」の改正を通じて、SWレンタル・購入費、研究・試験用施設の賃借料・利用料などを適用対象に追加する。

国家戦略技術と 一般R&Dの両方を遂行する 研究人材に対しては、実際の研究 時間に分けて国家戦略技術R&D税額控除率を適用する計画だ。

また、半導体生態系全般の競争力を強化するため、R&D・事業化・人材育成などの分野に’25~’27年、約5兆ウォンを集中投資する。

先端半導体の量産連携型ミニファブ構築事業など、大規模R&D予備妥当性調査を 迅速に終えて技術競争力を確保し、AIコンピューティングインフラストラクチャを拡充してAI半導体など先端半導体の 実証・商用化 基盤も強化する。

最後に、道路・用水・電力など半導体クラスターのインフラを迅速に造成し、公共機関が積極的に費用を分担する。

龍仁国家産業団地の敷地を貫通する国道45号線の移設・拡張のため、予備妥当性調査の免除と 国費支援を推進する。

龍仁国家・一般産業団地に用水を供給する統合複線管路構築事業についても 予備妥当性調査の免除を推進し、水資源公社が管路構築費用の一部を分担する計画だ。

龍仁国家産業団地の安定的な稼働のため、段階的な電力供給も推進する。

第1段階として産業団地内にLNG発電所を建設して3GWの電力を供給し、第2段階として 長距離送電線路を構築する。長距離送電線路の詳細な構築計画を08月末までに策定し、構築費用は 公共・民間が 分担する予定だ。

⇒参照・引用元:『韓国 金融委員会』公式サイト「글로벌 기술전쟁 속 K-반도체 키울 18조원 금융패키지 7월부터 개시한다」

大筋は「金利を優遇した資金提供を行うので、お金を借りて投資を行ってね」です。

先にご紹介したとおり、『サムスン電子』はすでにこの資金を獲得するべく交渉を始めています。手持ちの資金が足りないからです。

韓国『サムスン電子』5兆の資金調達へ。キャッシュを作り出す力が35%激減した
「お金がないのは首もないのと同じ」は西原理恵子先生の名言ですが、「貧すれば鈍す」とも申します。お金がないと何もできないのは企業も同じ。キャシュフローが何よりも大事です。また、投資ができなくなると、未来の食い扶持がなくなる可能性がありますから...

ご注目いただきたいのは、最後の部分――「道路・用水・電力など半導体クラスターのインフラを迅速に造成し、公共機関が積極的に費用を分担する」です。

しつこくご紹介してきたとおり、韓国政府がぶち上げた「622兆ウォン突っ込んで世界最大規模の半導体メガクラスターを造成する」は絵に描いた餅です。水の供給が足りませんし、電力も足りません。

そこで、上掲のとおり「政府がカバーするから大丈夫」としてきたわけです。

全然大丈夫ではありません。

今回の注目は「電気」の方です。産業団地内にLNG発電所を造り、次に「長距離送電線路を構築する」としています。

発電所の方はともかく、問題は「送電網」の方です。

もう何度だっていいますが、韓国は住民の反対に遭って送電網、変遷施設などの構築が全然進まない国なのです。今回だけスムーズに運ぶと考える理由はなんでしょうか。

「長距離送電線路の詳細な構築計画を08月末までに策定」とのことなので、楽しみに待ちたいところです。現実味のあるプランを見せていただきましょう。

(吉田ハンチング@dcp)

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