2025年03月31日、韓国の統計庁が「2025年2月の産業活動動向」を公表しました。まず、以下をご覧ください。
2025年02月 産業活動動向(前月比)
(出典:統計庁/Statistics Korea)生産(全産業:0.6%増加)
鉱工業:1.0%増加
電子部品:9.1%増加
第一次金属(一次金属):4.6%減少
卸・小売業:6.5%増加
情報通信:3.9%増加
サービス業:0.5%増加消費(小売販売:1.5%増加)
非耐久財(食品・飲料など):2.5%減少
準耐久財(衣料・カバンなど):1.7%減少
耐久財(家電・家具など):13.2%増加投資
設備投資:18.7%増加
建設完成(施工実績):1.5%増加景気指数
同行循環変動値:0.1ポイント上昇
先行循環変動値:0.1ポイント上昇⇒参照・引用元:『韓国 統計庁』公式サイト「2025年2月の産業活動動向」
要所だけ見ると、以下のようになります。
生産(全産業):↑ 0.6%
消費(小売販売):↑ 1.5%
設備投資:↑ 18.7%
建設完成(施工実績):↑ 1.5%
これだけ見ると、生産も消費も投資も増えてるじゃないか!なのですが――これだけで喜ぶわけにはいかないのです。
さあ「本当に喜べる話」かな?
韓国メディアの中には「生産・消費・投資がトリプル回復だ」と大喜びの記事を出しているところもありますが、意地悪く、「懸念材料がある」と突っ込んでみます。
例えば、以下のような点です。
●非耐久財・準耐久財の消費は減少しており、日常的な実需の回復が弱いと見られる。
●設備投資の急増は、補助金や税制優遇による一時的な駆け込み需要の可能性がある
●景気指標(循環変動値)の上昇幅が0.1pと極めて限定的 ⇒ 本格回復とは言い難い
つまり、「回復の兆し」は示したかもしれませんが、「どん底景気」から脱したと見ることはまだ難しい。
03・04月のデータを見ないといけないでしょう。
対前月比だけ見て「ぬか喜び」している
また、上掲した増減はあくまでも「対前月比」であって、これだけ見ていると長期的視点を失うという点です。
例えば、以下は今回の資料の中にある「建設完成(施工実績)」の詳述部分です。
(建設完成)建築(-2.2%)では工事実績が減少したが、土木(13.1%)では工事実績が増加し、前月比 1.5%増加
上掲のとおり、対前月比で見ると2025年は「1.5%」で、これだけ取り出すと
回復したように見えるのですが――以下に表組部分を和訳してみます。
上掲のとおり、2025年02月の建設出来高は、対前年同期比では「-21.0%」の大きなマイナスです。
つまり、前月と比較すると増加したものの、対前年と比較すればいまだに大きなマイナスだというわけです。
ですから韓国メディアの大喜びは、はっきりいえばぬか喜びです。データは前月比だけでなく、もう少し長いスパンでデータを見る必要があるでしょう。
韓国のどん底景気はそんな簡単に抜けられるものではありません。
(吉田ハンチング@dcp)