韓国の鉄鋼会社は業績が傾いています。
何度もご紹介しているとおり、中国企業がその過剰生産性を外国に向けているからです。安値の叩き合いになると中国企業には勝てません。
なにせ「赤字でも構うもんか」と輸出してきますし、給与遅配・カット何でもござれ、従業員が生活できなくても知るものか――の企業なので、まともな競争相手と考えてはいけません。
韓国最大手の『POSCO(ポスコ)』グループですら危なくなってきているのですが、先にご紹介したとおり、『現代製鉄』は業績が傾いている上に、
「それでも給料上げろ」
「もっと『現代自動車』みたいな待遇にしてくれ」
――という無茶苦茶な主張をする労働組合に苦しめられています。
何度もいいますが、韓国の労働組合は「強欲」です。
その会社が十分な利益を得ていなくても「もっと寄こせ」「もっともっと寄こせ」なのですから、日本企業は、こんな労働組合がある国に進出するのはやめた方がいいのです。
2025年03月27日、『現代製鉄』は04月の1カ月間、仁川にある鉄筋工場を閉鎖することを公表しました。
これは生産調整です。
中国からやってくる過剰供給にアップアップですが、不動産・建築業の不況によってそもそも需要も減少しているのです。
『韓国鉄鋼協会』によると、韓国内の鉄筋需要は以下のように推移しています。
データ出典:『韓国鉄鋼協会』/2025年は予測
この「需要」は、「生産 + 輸入・輸出」になりますが、2020年は「1,058万トン」あったのに、2025年は(予測ながら)「600万トン」まで縮小するのです。
約43.3%減少です。需要が4割以上減少するのですから、これは生産調整しないと仕方ありません。
本来であれば、人員カットなどのリストラに踏み込まないといけないでしょう。『現代製鉄』は経営危機を迎えるかもしれません。
労働組合の皆さんは、それでも「もっと『現代自動車』のような待遇にしてくれ」というのでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)