そりゃ習近平さんも「お金入れてくれよ」と言うわ――という話です。
中国の国会外貨管理局のデータでは国際収支統計は2025年第3四半期までしか締まっていません。この直近の第3四半期にはとても面白いことが起こっています。
注目いただきたいのは金融収支の「証券投資」です。
韓国では外国への証券投資が加熱し、Money1でもご紹介したとおり、ウォン売り・ドル買い ⇒ 海外証券市場への投資のコンボによって、ウォン安が急進。
『韓国銀行』はじめ金融当局があの手、この手を繰り出してウォン安阻止に全力を上げる事態となりました。現在は「1ドル=1,440ウォン」まで下がって沈静化しています。
では中国は?――なのです。この証券投資は、外国の証券市場に投資した金額(増えた資産)、外国から自国の証券市場に投資された金額が計上されます。
資産の部(中国から外国への証券投資)の推移を見ると以下のようになります。

中国から外国への証券投資が史上初「1,000億ドル」を超えました。
2025年第3四半期は「1,084億ドル」となっています。これは外国証券市場に投資した金額ですので、キャッシュアウトになります。早い話が、そのぶん中国から外国へとお金が出ていったわけです(だから証券資産が増えた)。
次に負債の部を見てみましょう。

2025年第3四半期は「-823億ドル」とマイナスになっています。外国人の皆さんはこの分を売却して資産を減らしました。こちらもキャッシュアウトです。
資産の分と負債の部を合わせて、驚くなかれ計「-1,908億ドル」。巨額の資金流出です。
ご注目いただきたいのは、コロナ禍が明けて「中国がリオープニングするぞ!」と浮かれていた2022年第4四半期には「994億ドル」の巨額が中国の証券市場に流れ込んでいた、という点です。
そんな期待は反転し、中国の証券市場からお金が抜けていくのも「普通」になっています。
中国の皆さんは外国の証券市場へと巨額の投資を行い、外国の皆さんは中国からお金を抜く――という構図になっています。
――で冒頭に戻ります。そりゃ習近平さんも「お金入れてくれよ」と言うわ――です。
(吉田ハンチング@dcp)






