韓国に暗雲「サウジアラビア6,000tフリゲート5隻調達計画」受注が怪しくなってきた。

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文在寅・尹錫悦(ユン・ソギョル)・李在明(イ・ジェミョン)と三代続く韓国の政権は、防衛産業における輸出の拡大を企図し、実績の積み上げに注力しています。

狙っているのは、カナダの潜水艦増強事業などですが、その中にサウジアラビアの「フリゲート艦調達事業」があります。

サウジ政府(王立海軍)が約6,000トン級フリゲート × 5隻を調達する計画で数十億ドル規模になると予想されるものですが、ただ軍艦を購入するというものではありません。

艦の設計・建造
武装・センサー統合
維持整備(MRO)
乗員訓練
部品供給網(サプライチェーン)

――を国内に根付かせるのが目的と見られています。サウジアラビアは「Vision 2030」を掲げており、「武器を買う国 ⇒ 造る国」へ転換することを目指しています。

――というビッグな企画なのですが、韓国ではすっかり「韓国がとったでしょ」と虎タヌな雰囲気だったのですが……。『Chosun Biz』の記事が面白いので以下に一部を引きます。

一時は有利との評価を受けていた『現代重工業』のサウジアラビア・フリゲート艦事業受注に異変の兆しが感知されている。

フランスやスペイン、イタリアなど欧州の造船会社が政府支援を背に受注戦に参入し、構図が揺れているためだ。

23日、『現代重工業』によると、サウジ王立海軍は2020年に6,000トン級護衛艦5隻を導入すると明らかにした。事業規模は3兆ウォン以上と推定される。

この事業は単なる武器購入を超え、現地での建造能力と整備(MRO)体制を内在化する造船業の力量強化が目的であるとの分析がある。

ただし、情報提供要請書(RFI)発送など武器導入事業の正式手続きはまだ進行していない状態だ。

『現代重工業』は、今年末ごろサウジ政府が各国の防衛産業企業を対象にRFIを発送すると見ている。

『現代重工業』は2017年、サウジ国営石油会社アラムコ、ランプレル、バハリなどと合弁でIMI造船所を設立した。

サウジ東部キング・サルマン産業団地に造成されたこの造船所は、年間最大40隻を建造できる規模で、今年末の本格稼働を控えている。『現代重工業』はタンカー建造などの技術を移転し、ロイヤルティも受け取る。
(後略)

⇒参照・引用元:『Chosun Biz』「사우디 호위함 수주전에 佛·西·伊 참전… HD현대에 유리했던 판세 ‘흔들’」

サウジアラビアの造船産業にいち早く参入したので、業界ではサウジアラビアの新規フリゲート導入事業において『現代重工業』が有利なポジションを獲得した――と思われていたのですが、欧州勢が巻き返しにかかっているのです。

「そうはいくか!」と注力しているのは、

フランス『Naval Group(ナバルグループ)』
スペイン『Navantia(ナバンティア)』
イタリア『Fincantieri(フィンカンティエリ)』

など欧州系の造船会社です。

一般にはあまり知られていませんが、『Naval Group』はサウジアラビアにAl Riyadh-class(アル・リヤド級)のフリゲート艦(4,700〜4,800t)を3隻納品した実績があります。

Al Riyadh(アル・リヤド)
⇒ 2002年就役

Makkah(マッカ)
⇒ 2004年就役

Al Dammam(アル・ダンマーム)
⇒ 2004年就役

フランス政府も今回の受注に向けて一生懸命です。サウジアラビア政府と接触して、オフセット取引(買う側に対して「見返り」を提供する仕組み)の拡大や軍事協力を盛り込んだパッケージで売り込みをかけています。

面白いのは韓国メディア『Chosun Biz』が――、

ある防衛産業関係者は「今回の事業は事実上、韓国とフランスの一騎打ち」とし「政府の外交力と支援が構図を分ける可能性がある」と述べた。

――と書いていることです。

このほか、スペインの『Navantia』も頑張っています。2018年、2,200t級コルベット調達事業を目的にサウジアラビア政府と合弁法人を設立しており、6,000トン級受注に注力している入れているといわれます。

イタリアの『Fincantieri』も「Fregata Europea Multi-Missione」を売り込み中――とイタリアメディアに書かれています。

そもそもはイタリアとフランスの共同開発で生み出されたフリゲート艦です。フランス型 FREMMとイタリア型のFREMMがあります。

欧州勢の動きをまとめると、

フランス:国家主導の営業攻勢
スペイン:既存契約の延長線で協議
イタリア:交渉・提案案件として協議

――となります。

さて、韓国製のフリゲート艦は採用されるでしょうか。少し先の話になりますが、こちらも要注目案件です。歴史上一度も外洋海軍を持ったことのない国の軍艦など買わない方がいいと思われますが。

(吉田ハンチング@dcp)

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