韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんが、2026年06月09~18日の長期外遊となりました。

↑大統領が外国に出かけるたびにお見送りイベントが行われてゾロゾロとエライさんが勢ぞろいします。世にもアホらしい光景で――奥さんと二人で空港まで行けばいい――のです。「帝王のような大統領を崇め奉らねばならない」という韓国の後進性を示す情景ともいえるでしょう。
この日程の中で「G7首脳会議に参加」――としているのですが、もちろん韓国はG7ではありません。
なぜ参加できたかというと、いつもと同じく「招待国としての参加」です。2026年の議長国であるフランスが(よせばいいのに)招待しました。
この2026年エビアンG7では、議長国フランスによってインド、ブラジル、ケニア、韓国の4カ国を招待しています。
いつもと同じようにG7のメンバーが討議するメインのセッションには参加できません。つまり、本会議の意思決定メンバーではなく、招待国参加セッションに出る立場です。
韓国政府は、鉄骨で頭を打つでもしたのか「G7プラスの立場を確立します」と息巻いています(以下の魏聖洛(ウィ・ソンナク)の説明全訳を参照のこと/本当に言った)。
「G7+」という語は韓国以外でも使われることはあります。
しかし、韓国が言うような「G7プラス国家」という固定的な地位や資格が国際的に制度化されているわけではありません。韓国政府が自国の「格上げ感」を出すために、便宜的表現「G7+」を政治宣伝的に使っているのです。
韓国政府の「韓国は世界に認められた国」と自画自賛しているところが滑稽なので、以下に韓国大統領府が出した「魏聖洛(ウィ・ソンナク)国家安保室長の説明」を全文和訳します。
そもそも、なぜ国家安保室長が大統領の外遊の意義などを説明しているのか――が非常に疑問です。記者に日程表を配って、大統領室報道官が説明すればいいだけなのですが。理由は李在明(イ・ジェミョン)の功績を大きく見せるためです。
まだ外遊した結果が出ていないうちから「◯◯を訪問して期待される成果」と列挙している点に、特に注目してください。行ってもないのに成果を誇っているという言説は、呆れるを通り越して哀れですらあります。
欧州歴訪およびG7首脳会議出席に関する魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長ブリーフィング
2026.06.05.李在明(イ・ジェミョン)大統領は、06月09日から18日まで、ベルギー、欧州連合(EU)、イタリア、バチカンを訪問し、フランス・エビアンで開催されるG7首脳会議に出席します。
まず最初の日程として、李大統領は06月09日から10日までブリュッセルでベルギーおよびEU側と首脳会談を行う予定です。今年は韓国・ベルギー国交樹立125周年です。
EUについては、韓国首脳による8年ぶりの二国間訪問であり、李大統領は昨年のカナダG7首脳会議を契機に会談を行ったのに続き、アントニオ・コスタEU首脳会議常任議長およびウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長と、1年ぶりに首脳会談を行うことになります。
続いて、セルジョ・マッタレッラ大統領の招待により、06月11日から13日までイタリアを国賓訪問します。
マッタレッラ大統領との首脳会談だけでなく、ジョルジャ・メローニ首相とも昨年09月の国連総会を契機に会談を行ったことがあります。そして今年1月には、メローニ首相の公式訪韓を契機に会談を行っており、今回は3回目の公式会談となります。
また、イタリア側の国賓行事プログラムに従い、ローマだけでなくフィレンツェ訪問も計画されています。
続いて、06月14日から15日までバチカンを訪問し、教皇と会談し、さらにバチカン国務長官とも会う予定です。昨年5月に教皇レオ14世が即位して以降、約1年ぶりに韓国首脳によるバチカン訪問が実現することになります。
李大統領は最後に、06月16日から17日までフランス・エビアンで開催されるG7首脳会議に出席します。
詳細についてご説明します。
ベルギー日程
李大統領は06月09日夕方にブリュッセルへ到着し、在留同胞との夕食懇談会をもってベルギー訪問日程を開始します。06月10日午前、バルト・デ・ウェーフル首相と首脳会談を行った後、午後にはフィリップ国王と面会する予定です。
ベルギー訪問で期待される成果です。
第一に、首脳間の信頼と絆の構築および両国間の今後の協力強化の方向性模索です。韓国政府発足後、ベルギー指導者との初の会談であり、両国間の友好協力関係を
さらに一段高めることのできる実質的な方策について議論するものと期待されます。
第二に、両国間の中小企業協力拡大の足掛かりづくりと、韓国企業の安定した対欧州進出ルートの確保です。
ベルギーはEU域内第2の港湾であるアントワープ港を有する欧州物流の中心地であり、
化学・バイオなどのクラスター産業が発達した国です。
韓国企業がベルギーへ積極的に進出し、欧州全域へと展開していくための土台を築いてまいります。
第三に、欧州における韓国学の発展および韓国と欧州との未来世代間交流促進に向けた一歩前進です。
ルーヴェン大学およびヘント大学などベルギーの主要教育機関との協力拡大を通じて、
ベルギー国内における体系的な韓国学教育基盤を整備し、両国の未来世代間交流促進を推進してまいります。
次に、EU訪問の詳細日程について申し上げます。
李大統領は06月10日午後、ブリュッセルでEUとの首脳会談および協定署名式を行う予定です。
EU訪問で期待される成果です。
第一に、韓国の対欧州外交の本格始動です。人口4億5,000万人、加盟国27か国、GDP18兆ユーロ規模のEUは世界最大の貿易ブロックであり、韓国にとって第3位の貿易相手です。
また、規範に基づく多国間主義の国際秩序、民主主義と市場経済など、韓国と価値観を共有するEUは、韓国がG7+外交強国へ飛躍するうえで不可欠な協力対象です。
第二に、韓国企業の欧州市場進出と権益保護のための経済外交強化です。
世界的に保護貿易主義が拡大する中にあっても、双方は韓EU FTAを基盤として1,300億ドル規模の堅実な貿易関係を維持しており、昨年の商品貿易規模は過去最大を記録しました。
EU27加盟国の貿易政策は個別加盟国ではなくEUが決定するため、
EUとの首脳会談を通じて韓国企業の輸出ルートを広げ、欧州に進出した韓国企業が活動しやすい環境を整えてまいります。
第三に、EUとの安全保障分野においても協力の地平を拡大してまいります。
双方が2024年に採択した「安全保障・防衛パートナーシップ」を基盤として、今後EU側から緊密な情報共有を受けると同時に、麻薬、テロなどの越境犯罪対応に向けた協力を強化する予定です。
第四に、さまざまな国際懸案において類似した立場を持つパートナーとしての連携強化です。
地政学的対立や多国間主義の弱体化など、世界的な不確実性が高まる状況の中で、
朝鮮半島、中東など主要地域情勢について緊密に議論し、エネルギー、サプライチェーン安定、重要鉱物に関する協力方策を模索していくものと期待されます。
イタリア訪問日程
李大統領は06月10日夕方にローマへ到着し、6月11日午前、イタリア側の国賓訪問慣例に従い、マッタレッラ大統領主催の公式歓迎式典に出席した後、大統領との首脳会談および共同記者発表を行う予定です。その後、イタリア上下両院議長とそれぞれ会談し、イタリア無名戦士の墓に献花した後、夕方にはマッタレッラ大統領主催の国賓晩餐会に出席します。
続いて李大統領は06月12日、メローニ首相と少人数会談、昼食を兼ねた拡大会談を行い、その後MOU交換式へと続く日程を予定しています。
夕方には、大統領府主催の公式歓送行事に出席した後、<韓国・イタリアビジネス・ラウンドテーブル>に参加します。
06月13日には、イタリア政府による国賓への特別待遇として地方都市フィレンツェ訪問が予定されています。
ルネサンス文化の中心地である当地で、トスカーナ州知事やフィレンツェ市長らと会見し、両国間の文化協力強化方策などについて議論するとともに、文化関連の別途日程も行う予定です。
今回のイタリア訪問で期待される成果について申し上げます。
第一に、G7およびEUの中核国であるイタリアとの戦略的関係強化です。韓国にとってEU域内第4位の貿易相手国であり、EU・G7・G20の主要国であるイタリアは、海洋と大陸を結ぶ地理的条件、高付加価値製造業中心の輸出経済、文化的魅力に基づくソフトパワーに至るまで、韓国と多くの共通点を有しています。
韓国の「国益中心の実用外交」の外延を欧州へ拡大していく上で中核的パートナーです。
今回の訪問は、中東戦争などにより激変する国際情勢の中で、政府発足後初の欧州国賓訪問という象徴性を持つだけでなく、両国関係を全方位的に強化し、互恵的かつ戦略的協力を拡大するためのビジョンを提示する契機となるでしょう。
これに関連して、今年1月にメローニ首相が提案した<2026年-2030年韓国・イタリア戦略的行動計画>を今回の訪問を機に採択する予定です。
第二に、両国の先端産業および科学分野における実質協力強化です。
昨年09月にソウルで開催された両国ビジネスフォーラムに続き、今回はローマでビジネス・ラウンドテーブルを開催します。
半導体・航空宇宙・エネルギー・バイオなどの分野で、互恵的なビジネス機会を創出するための企業交流の場となるでしょう。
また、今回の訪問を契機に、韓国の中小企業・小商工人支援のための政策交流や、社会連帯経済エコシステム活性化方策など、相互の関心事項について議論する予定です。
さらに、基礎科学・宇宙・防衛産業分野の議論を通じて、伝統的な科学強国であるイタリアとの先端技術パートナーシップ高度化の基盤を築きたいと考えています。
第三に、欧州の文化中心国であるイタリアを通じたKイニシアチブ拡散と人的交流促進です。
悠久の歴史と文化遺産を有する両国が、互いの文化への好感を基盤として交流の幅をさらに拡大し、それを通じてKカルチャーが欧州でさらに歓迎され、愛される契機となることを期待します。
イタリアは年間100万人の韓国国民が訪れる国です。
在留同胞や訪問者、進出企業の利便増進のための方策も双方で模索し、両国関係をさらに実質的に発展させていきたいと考えています。
バチカン訪問日程
次に、バチカン訪問の詳細日程です。李大統領は06月14日、「城外の聖パウロ大聖堂」で行われる<平和と連帯のための特別ミサ>に出席することで、バチカン訪問日程を開始します。
続いて06月15日には、教皇レオ14世およびバチカン国務長官ピエトロ・パロリン枢機卿と、それぞれ会談を行う予定です。
次に、今回のバチカン訪問で期待される成果について申し上げます。
世界平和の象徴である教皇との会談、そして「城外の聖パウロ大聖堂」での特別ミサを機に行われる大統領演説を通じて、急変する国際情勢の中で世界の平和と連帯に向けた韓国の意思を表明し、それに対するバチカンの支持を得たいと考えています。
また、朝鮮半島平和に対するバチカンの継続的な支持と関心を改めて確認する契機となるでしょう。
私たちは、アジア諸国としては2番目、そしてカトリックが多数派宗教ではない国としては初めて開催される2027年ソウル世界青年大会を控えています。
今回の訪問を通じて、来年の大会が世界の若者たちの連帯の場となるよう、韓国とバチカンとの協力体制を確固たるものにしていきます。
G7首脳会議日程
G7首脳会議の詳細日程についてご説明します。李在明大統領は06月16日午後にエビアンへ到着した後、エマニュエル・マクロン大統領および招待国首脳との記念撮影を皮切りに、G7首脳会議の公式日程を開始することになります。
今回のG7首脳会議において、「韓国を含むG7招待国」が参加するセッションは、初日の16日に拡大会議第1セッション、2日目の17日午前に拡大会議第2セッションおよび実務昼食会です。
初日夜には、フランス側が準備した公式晩餐会などの歓迎行事にも出席する予定です。
各セッションのテーマや発言順序などについては、現在も協議が進行中であり、現時点では、
▴開発協力などの国際パートナーシップ
▴グローバル経済の不均衡緩和
▴AIおよびデジタル問題などについて首脳間の議論が行われる見通しです。
李在明大統領は、今回の首脳会議における各セッションでの発言を通じて、主要議題ごとに韓国の経験を参加首脳と共有するとともに、G7が互恵的協力を通じて国際社会の発展を推進する過程において、先進国と途上国の協力の架け橋として積極的に貢献していくという韓国の意思を伝えることになるでしょう。
次に、今回のG7首脳会議出席で期待される成果について申し上げます。
第一に、韓国は2年連続でG7首脳会議に出席することにより、G7プラスのグローバル責任国家としての地位を確固たるものにできると期待されます。昨年に続いて2年連続でG7首脳会議に招待され出席することになったことは、韓国政府に対するG7の高い信頼と期待を示しています。
これを基盤として、来年2027年の合衆国、2028年のイギリスなど、今後のG7開催国との協力を継続しながら、G7とのパートナーシップを強化していきたいと考えています。
第二に、世界的課題の解決に向けた国際社会の連帯に積極的に参加し、2028年G20議長国として関連議題を継続的に主導していく基盤を整える予定です。
グローバル不均衡、重要鉱物、デジタル、麻薬など、国際社会の脆弱性解決に向けたG7の取り組みに参加し、2028年G20議長国として関連議題に関する協力を継続的に主導しながら、世界経済・社会のみならず、韓国の国益にも資する具体的成果を創出していく予定です。
第三に、国益中心の実用外交のモメンタム確保です。
昨年のG7首脳会議から続いている加盟国首脳とのより緊密な絆を構築することにより、国際政治・経済分野のみならず、先端技術や防衛産業といった未来の新成長動力分野における協力を強固にしていく基盤を整えることができるでしょう。
今回の欧州歴訪およびG7首脳会議出席は、李在明政権発足から1年間の外交成果を基盤として、欧州へ外交の地平を本格的に広げる契機となるとともに、国際社会の主要課題への関与を拡大し、G7プラスを志向するグローバル責任国家としての地位確立にも寄与するものと期待されます。
2026年06月05日
大統領府 国家安保室長 魏聖洛(ウィ・ソンラク)
(吉田ハンチング@dcp)






