【ウォン安爆進に慌てた】韓国・財政経済部が日曜だというのに「緊急点検」会議を開催。

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韓国政府がまた緊急、緊急を連呼してドタバタしてきました。

2026年06月07日、日曜日だというのに韓国の財政経済部が以下のプレスリリースを出しました。

これはウォン安が爆進しましたので、それに対する緊急会合です。08日(月)の市場が開く前に当局の意志を表明しなければならなかったのです。

以下が韓国の財政経済部が出したプレスリリースです。少しばかり長いのですが、面白いので全文和訳します。面倒くさい方は次の小見出しまで飛ばしてください。

緊急市場状況点検会議を開催
投機的取引による為替レートの変動性拡大。過度な一方向への偏り現象に断固たる対応を推進

具潤哲(ク・ユンチョル)副総理兼財政経済部長官は、2026年06月07日(日)14時、全国銀行連合会館で、関係機関合同の「緊急市場状況点検会議」を開催し、最近の国内外の金融・外国為替市場の動向を点検し、対応方向を協議した。

出席者:『韓国銀行』総裁 申鉉松(シン・ヒョンソン)、金融委員会委員長 李億元(イ・オクウォン)、金融監督院院長 李燦珍(イ・チャンジン)

まず、出席者らは、半導体および関連産業全般の利益見通し)が継続的に上方修正され、経常収支黒字が拡大するなど、韓国経済のファンダメンタルズと対外信用度は堅固であると評価した。

最近の外国為替市場の状況に関連して、出席者らは、ドルウォン為替レートが週末の間に中東情勢の緊張激化、アメリカ合衆国の利上げ見通しなどを反映し、急速に上昇したと評価した。

また、最近の為替レート変動性の拡大は、国内株式市場の好調による外国人投資家の比重調整および利益確定などの需給要因が存在するものの、一部の投機的取引が一方向への偏り現象を加速させたという点についても認識を同じくし、関係機関が力を合わせて次のように対応することで合意した。

第一に、出席者らは、最近のような行き過ぎた為替レート変動性の拡大は韓国経済にとって望ましくなく、過度な変動性と一方向への偏り現象は容認しないこととした。

第二に、域外で行われるNDFデリバティブ取引を通じた偏り現象が韓国の外国為替市場に影響を及ぼしていることから、その現象を綿密に分析し、NDF取引の透明性を高めることとした。

特に、域外NDF取引を韓国の外国為替市場(DF取引)へ吸収するための方策も整備していくこととした。

1)KOSPI企業営業利益(兆ウォン、FnGuide):(2025年)301 → (2026年予想・予想時点)427(2025年末)→ 633(2026年03月末)→ 913(2026年6月5日)

2)06月05日ソウル市場15時30分時点、1,539.1ウォン ⇒ 06月05日ニューヨーク市場基準(韓国時間06月06日〈土〉6時)、1,560.2ウォン

第三に、外国為替市場でウォン安の流れに便乗した投機的な動き、または市場攪乱が疑われる行為があるかどうかを、『韓国銀行』・金融監督院の検査などを通じて点検し、その結果に応じて厳正な措置を取ることとした。

第四に、為替レート上昇に便乗し、輸出入企業が輸入代金の支払いを前倒ししたり、輸出代金の受け取りを過度に遅延(Lead & Lag)させたりする違法取引を行っているかについて、不法外国為替取引対応班を通じて調査することとした。

具副総理は、中東戦争の展開および合衆国の物価動向などにより、市場変動性が再び高まる可能性がある状況であるだけに、24時間、高い警戒感を持って市場状況をモニタリングし、関係機関と協力して本日整えた対策を迅速に推進していくと明らかにした。

一方、出席者らは、半導体など主力産業の競争力を基盤として韓国株式市場の規模が大きく拡大し、過去とは異なり、その波及影響が外国為替市場だけでなく、財政・実体経済などマクロ経済・金融全般に拡大しているだけに、マクロ健全性の向上のため各種リスクの総合的管理体制を強化する一方、超革新経済を積極的に推進し、構造革新も加速していくこととした。

⇒参照・引用元:『韓国 財政経済部』公式サイト「緊急市場状況点検会の開催」

それで止められますか? 月曜日の市場に注目

この緊急会議に集ったのは、財政経済部・中央銀行・金融委員会・金融監督院のTopですから、いわゆるF4のメンバーです。

中央銀行『韓国銀行』の総裁の申鉉松(シン・ヒョンソン)さんは学識的にはマクロ経済の専門家といえますが、力量・手腕については04月20日に着任したばかりなので未知数。

残りの3名は韓国大統領に成り上がった李在明(イ・ジェミョン)さんの指名したボンクラと判明しています。

このF4は、未知数 + 3ボンクラのメンバーです。

第一に「最近のような行き過ぎた為替レート変動性の拡大は韓国経済にとって望ましくなく、過度な変動性と一方向への偏り現象は容認しない」と口先介入を公表しました。

昨今、口先介入などとんと効かない――のですが、今回の公表が効くかどうかがまず注目ポイントです。

次に面白いのは「NDF」(Non-Deliverable Forwardの略:ノンデリバラブル・フォワード)について言及している点です。

先にご紹介したとおり、ウォンのオフショア直物市場というのはありません。

ドルウォンチャートを見ても、ドルウォンは24時間値がついて取引されているように見えますが、韓国市場が締まった後は、実はNDFによって値が継がれていって連続しているように見えるのです。

今回の会議の内容として「NDF取引の透明性を高めることとした」「域外NDF取引を韓国の外国為替市場(DF取引)へ吸収するための方策も整備していく」としている点が非常に興味深いのです。

まるでNDF取引に規制をかけるような物言いですが、「どうやって?」です。

基本的にはそんなことはできません。オフショア市場で行われている取引で、外国人・外国銀行同士・ヘッジファンド・資産運用会社が行っているなら、韓国の通貨当局が泣こうがわめこうが規制をかけることなどできません。

こんなことは金融当局の百も承知です。そのため「域外NDFを韓国国内のDF市場へ誘導したい」といっているのです。

要するに外国人が(例えば)ロンドンでNDFをやるのではなく、ソウル市場で直接ウォンを取引するようにしてほしい――ということです。

しかし、これは本末転倒な話でもあります。

外国人からすると「NDFを使う理由」があるのです。

24時間取引できる
ウォン受け渡し不要
規制が少ない
流動性が高い

――と利便性が高いからNDFを使い、発展してきたからです。

逆にソウル市場は

取引時間制限
報告義務
資本規制
各種監督

がある。

だからNDFを使うのです。もっといえば、韓国ウォンは資本取引に制約が少ない通貨ではありません。外国人が自由にウォンを調達して決済するのが難しいため、海外で「実際のウォン受け渡しをしない」NDF市場が発達しました。

具体的な制約として登録制、韓国内決済口座、国内認可ブローカー経由、報告義務、取引時間の制限、当局監督などがあります。

ですから、NDF取引が韓国通貨当局にとって不都合だからといって、「オンショアでやってよ」などと言い出すのは、外国人からすれば「いや、そもそもお前のせいだろーよ」「お前んとこのウォンは吹けば飛ぶような通貨だから持ちたくはないし」です。

外国人は「韓国経済が大丈夫」と考えていないのではないのか?

まあNDF取引うんぬんはともかく、韓国の外為当局が根本的な考え違いをしているといるのではないのか?という点は指摘しておきたいところです。

つまり、韓国の外為当局は「韓国は半導体は絶好調だ、経常収支も黒字だ ⇒ なのにウォン安が進行するのはおかしい」と主張し、この考え方が根本にあります。

NDF取引が投機的な動きを見せており、だから「韓国経済は盤石なのにウォン安が爆進するのだ」――というわけです。これも一種の他罰主義(オレは悪くない/誰か他のヤツが悪い)の発揮といえます。

そうでしょうか?

外国人投資家は、「韓国経済は盤石などではない」と考えているからウォン売り・ドル買いに走るのではないでしょうか?

ともあれ、あと数時間で2026年06月08日の市場が開きます。

(吉田ハンチング@dcp)

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