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もうグダグダ! 「ブレグジットはナシ!」にできる!?

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「EUとイギリスのどつき合い」が面白いのと「ユーロ・ポンドの行方を見る」ために、ブレグジットについてMoney1でも何度も取り上げていますが、ついにグダグダの事態になってまいりました。

イギリスのメイ首相は、EU脱退に向けてリスボン条約(欧州連合条約および欧州共同体設立条約を修正するリスボン条約)第50条を発動しましたが、2019年03月29日までに全ての手続きを終えなくてはなりません。

メイ首相は「2019年03月29日午後11時にEUを離脱する」と明言しましたからね。しかし、先にご紹介したとおり「いくら払うのか先に言え!」「払う気はねー!」みたいな首のつかみ合いになっており、ドイツの産業界からは「期限までに決着がつかない」という声が挙がるほどです。

そんな中、さらに事態を流動化させるような意見が出ています。

第50条の発動を撤回することはできるのか?

です。この条項には「発動後に無効にできるのか」の規定がないのです。「どうなの?」と問うのであれば、これは司法の判断に委ねることになります(恐らく欧州司法裁判所が担当)。

この「無効にできる?」について、ジョン・カー氏(欧州憲法制定会議の事務局長を経験/第50条の起草に関与)は、「メイ首相による50条発動の通知は無効にできることは明らかだ」と語ったとのこと(ロイターによる)。

国民投票の結果を受けたブレグジットですから、メイ首相が「EU抜けるのやめーた!」と言うのはかなり無理筋です。しかし、交渉で良い結果が引き出せない場合には、イギリスが「名誉ある撤回」みたいなことを言い出すかもしれません(笑)。

(柏ケミカル@dcp)