アルゼンチンの通貨「アルゼンチン・ペソ」が急落し、仕方なく金利を急激に上昇させる、というイベントが起こっています。05月04日には金利(政策金利)を6.75%引き上げて「40%」にするという発表を行いました。
アルゼンチン・ペソのチャートは以下のようになっています(『Investing.com』より引用)。
普通では考えられないような急激な通貨安で、これを抑えるために金利を上げざるを得なかったのです。ちなみに金利上昇は、
・2018年04月27日:3%利上げ
・2018年05月03日:3%利上げ
にも行いましたが、それでも通貨安が止められずにこの決定に至っています。アルゼンチン中央銀行(BCRA:Banco Central de la República Argentina)は必要であればさらなる利上げを行う、としていますが歯止めをかけられるかどうかは予断を許さない状況です。
通貨安の原因としては、アメリカの金利が上昇傾向であることが挙げられます。お金(資金)は儲かる可能性の高いところに移動します。アメリカで金利が上昇すれば当然アメリカへお金が流れます。その場合、自国通貨をドルに換えますので、自国通貨安が進行してしまうのです。
アメリカとアルゼンチンの金利差が縮小すれば、リスクの高いアルゼンチンでお金を運用するのではなく、安全性の高いアメリカに資金を投じた方が良いですからね。
このまま通貨安が続けばアルゼンチンは「デフォルト」を起こす可能性があります。アルゼンチンは過去に7回のデフォルトがあり、今回まこのままデフォルトすると通算8回目のドボンです。
(柏ケミカル@dcp)