韓国『サムスン電子』は「テキサス州オースティンに半導体製造工場を建設しようかなぁ」としています。すでにオースティンには工場を持っているので、新設および拡張です。
これは、世界最大の半導体メーカー台湾『TSMC』(Taiwan Semiconductor Manufacturing Companyの略:台湾積体電路製造)の向こうを張った動きです。『TSMC』はすでにアリゾナ州に工場を建設することを決定しており、120億ドルを投入して2024年からの稼働を目指しています。
今回の『サムスン電子』の場合ですが、「半導体製造工場を建設しようかなぁ」と書いたのは、トラビス郡とオースティン市に対して、一種の駆け引き(というか脅し)を仕掛けているからです。これは『REUTERS』がすっぱ抜いたのですが、テキサス州に提出した書類には、
「このプロジェクトは非常に競争が激しく、弊社はアリゾナ州やニューヨーク州など合衆国内だけでなく、海外でも代替サイトを検討しています」
とあり、「20年間で8億550万ドル(約848億6,748万円)の減税」を要求しています。
つまり、「減税してくれるのなら工場を建設しようかなぁ)チラッ」というわけです。同工場では1,800人の雇用が創出されるとしていますが、オースティン市は果たしてこれに乗るでしょうか。
ちなみに、チャールズ・E・シューマー民主党上院議員は自分が選出されたニューヨーク州に工場を造るように『サムスン電子』に呼び掛けています。
(吉田ハンチング@dcp)