韓国の次期大統領候補・李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事は世論調査でも人気の高い人です。しかし、実は李知事の地元京畿道の議会で逆風が吹いております。
本件をいつご紹介しようかとペンディングしていたですが、李知事の選対本部からコメントが出ましたので記事にいたします。
2021年07月05日、『国民の力』所属の議員6人が京畿道議会で記者会見を開き、李知事の辞任を要求しました。
辞任要求の理由は、「1,380万人の道民のために働く知事の職にあるにもかかわらず、個人のために大統領選挙に出馬表明し政治的な空白を生むことになるから」です。
候補者は大統領選挙の90日前までに全ての公職を辞するというルールがあります。立候補したということは、いずれ知事職を辞することになる。
その上でまだ辞めていないというのは、政府与党『共に民主党』が大統領候補者を1人に絞る予備選挙で破れることを見越してのこと。つまりは保険をかけているわけで、そんな態度なら辞職しなさいよ――という主張です。
李知事の本心は分かりませんが、このままであれば、09月10日の予備選挙で負けて党公認の大統領候補になれなくても、京畿道知事のままでいられます。
この件については、市民団体からも声が上がっており、07月25日には李知事の出馬に反対し、辞任を要求するデモが行われました。
李知事の反論とは?
2021年08月07日、この辞任要求に対して、李知事の選対の報道担当から声明が出されました。
曰く、「責任を果たそうとする道知事に辞任を要求し非難することは、予備選挙の勝利にだけ気を取られた地方自治に逆行する行為」とのこと(意味がよく分かりません)。
また、「前回の大統領選では、文在寅候補を除く『民主党』の候補は全て自治体の首長だったが、当時はどうして辞任要求をしなかったのか」とも指摘しました。「なぜ自分だけ非難されるのだ」というわけです。
先にご紹介したとおり、李知事は政府与党の中でも一匹狼的な人です。野党『国民の力』からだけではなく、同党の他の候補からも煙たがられている節があり、足元の火は他にも広がるかもしれません。写真だけ見ると温厚そうな方なのですが、実はそうでもないのです。日本ではあまり報じられないのですが。
(吉田ハンチング@dcp)