韓国政府与党『共に民主党』の次期大統領候補である李在明(イ・ジェミョン)さんが攻勢を強めています。特に経済関連の発言が多くなっています。
野党『国民の力』尹錫悦(ユン・ソギョル)さんが経済方面で弱い、発言が目立たないこともあって、ここを突いて戦いを優位に進めようとしています。
動画で圧倒的に支持を集めた李在明
特に、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは先にご紹介したYouTubeチャネル『3proTV』(チャネル登録者187万人:2022年01月07日現在)に出演してみそをつけてしまいました。
同チャネルでは公平に、2人の大統領候補について1時間30分ほどのインタビュー動画を上げているのですが、この評価が尹錫悦(ユン・ソギョル)はとてもよろしくありません。
先の記事でもご紹介した動画ですが、以下の李在明(イ・ジェミョン)さん、尹錫悦(ユン・ソギョル)さんの再生回数だけでも、大きく差がついています。
李在明(イ・ジェミョン)さん:627万4,288再生
尹錫悦(ユン・ソギョル)さん:327万5,204再生
再生回数は李在明(イ・ジェミョン)さんのインタビュー動画の方が1.9倍再生されており、サムアップの数では以下のように圧倒的な差を付けています。
李在明(イ・ジェミョン)さん:35万回
尹錫悦(ユン・ソギョル)さん:4.7万回
※2022年01月07日12:40現在
李在明(イ・ジェミョン)さんは尹錫悦(ユン・ソギョル)さんの7.4倍に達しています。
動画の日本語字幕がないので話の中身が分からないという方が多いでしょうが、もし可能であればGoogle Chromeの自動翻訳機能を使って視聴者からのコメントだけでも見ていただければと思います。
圧倒的に李在明(イ・ジェミョン)さんが支持されています。一方の尹錫悦(ユン・ソギョル)さんの方は「何を言っているのか分からない」というコメントが多いことに気付かれるでしょう。
この2本の動画が上がった後、韓国の掲示板では「『3proTV』が国を救った」という書き込みが出たほどです。
この動画のおかげで李在明(イ・ジェミョン)さんはとても株を上げました。
李在明(イ・ジェミョン)さんが「自分も東学アリの一員である」としたのは、株ブームで資金を投じた韓国の皆さんへの大きなアピールになったでしょう。
筆者などは、さすがインベスターに巨額の利益をもたらした大庄洞(テジャンドン)疑惑がかけられた人物だけのことはある――などと感じたわけですが。
それはともかく、この動画は韓国の皆さんに李在明(イ・ジェミョン)という人は経済に詳しい、投資についてよく知っているというイメージを与えました。
一方の尹錫悦(ユン・ソギョル)さんは、韓国メディアの記事で「あの番組についてよく知らないで出演した」と弁明を述べているほど、出演したことは失策でした。
李在明候補の誇らしい「555公約」
というわけで、李在明(イ・ジェミョン)さんは経済についての言及を強めています。先にご紹介したとおり、「有能な経済大統領になる」と自らを誇示するほどです。
現職の文在寅政権が自らを「雇用大統領」などと自認してどんな結果になったのかを考えると、ロクなことにならないのではないか――などと思わないでもありませんが、とにかく李在明(イ・ジェミョン)さんは自身を経済通と見せるようにしたようです。
韓国メディア『毎日経済』では、「李在明(イ・ジェミョン)の555公約」というまとめ方をしています。
これは、先にご紹介した「国力世界第5位(G5)、国民所得5万ドル」に、KOSPI(韓国総合株価指数)の「5,000」達成を加えたもの。
上掲した動画の中でも、李在明(イ・ジェミョン)さんは、韓国の株式市場はその実力に反して低く扱われるという「コリアディスカウント」があり、KOSPIが5,000に達するのはさほど難しいことではない旨の発言を行っています。
2022年01月11日には、李在明(イ・ジェミョン)さんの選挙対策本部が次期政府任期内にこれを達成するロードマップを提示する、と報じられています。
なんと、わずか5年でG5になるというのです。
その意気やよし!かもしれませんが、余りにも高すぎるハードルで、とても越えられるとは考えられません。
とりあえず、発表でそのロードマップの中身が分かったらまたご紹介するようにいたします。
文政権の「2050カーボンニュートラル」ロードマップのように、実現不可能な無茶なことばかり書かれていないことを望むばかりです。
(吉田ハンチング@dcp)