外国人投資家が韓国の債券にやたらに資金を投入しています。しかし、その一方で株式を見限る動きを見せています。
『韓国銀行』が2022年03月11日に公表した「2022年2月以降の国際金融・外国為替市場動向」から一部を引用します。以下をご覧ください。
2022年02月
株式:-18.6億ドル(約-2,182億円)
債券:+34.9億ドル(約4,095億円)
小計:+16.4億ドル(約1,912億円)
これは「買収 – 売却」で求めた純買収のデーです。つまり、「+」であれば買収の方が多く(買い越し)、「–」であれば売却の方が多かった(売り越し)ことになります。
2022年02月、外国人投資家は株式から18.6億ドル(約2,182億円)の資金を抜き、債券には34.9億ドル(約4,095億円)投じました。
差し引き「16.4億ドル」(約1,912億円)の資金流入です。
ご注目いただきたいのは、前月「01月」との比較です。「01月:49.7億ドルの資金流入」(約5,831億円)に対して「02月:16.4億ドルの資金流入」(約1,924億円)と、韓国に流入する資金規模が67%も減少しました。
債券への資金投入は、
02月:34.9億ドル
とむしろ増えているのですが、株式からの資金引き上げが多いのでここまで資金流入規模が減少しました。
これは、外国人投資家が韓国の株式をリスクが高いと見ていることの証拠です。
債券に資金投入が偏っているのは全くいいことではありません。債券による資金調達は元利を支払わなければならない借金の手段だからです。
つまり、外国人投資家は元手が取り返せる債券には投資しますが、その保証のない株式を忌避しているのです。外国人投資家はよりリスクの低い資産に資金を移動させており、韓国でもそのように行動しているわけです。
(吉田ハンチング@dcp)