<<重要な追記>>
初出記事の対日本資産の図に誤りがありましたので貼り直しました。誠に申し訳ございません。
<<以下記事>>
2022年06月28日、『韓国銀行』が地域・通貨別の「International Investment Position」(対外資産負債残高:略称「IIP」)のデータを公表しました。IIPは、対外金融資産・負債がいくらあるのかを示すデータです。
IIPは「ナンボあんねん」というストック(残高)を示します。非常に興味深いデータですので、ご紹介します。
米国の証券にお金突っ込みすぎな現状
まず、資産の部で対アメリカ合衆国を見てみます。
2021年時点、アメリカ合衆国に対して、韓国は資産を「6,750億ドル」持っています。ご注目いただきたいのは、2017年時点では「3,215億ドル」しかなかったことです。
2017年から2021年の5年間で2倍以上に資産をふやしました。
何が一番増えたかというと、「Portfolio Investment」すなわち証券投資です。韓国は合衆国の「株式」「債券」に巨額を投じています。2021年時点で「4,568億ドル」に達しており、総資産6,750億ドルのうち、67.7%が証券投資です。
2017年の「1,870億ドル」から2021年の「4,568億ドル」まで、2.4倍に増加しました。特に2020年から2021年にかけて「1,120億ドル」も増えています。
これには、コロナ禍による天底からの戻しで株式投資ブームになったことが一役買ったと思われます。西学アリと呼ばれる皆さんも頑張った成果といえるでしょう。
対日本で負債は資産のほぼ倍ある!
対日本の資産・負債を見ると以下のようになっています。
対日本
資産:504億ドル
負債:938億ドル
純資産:-435億ドル
韓国は日本に対して、資産はわずか504億ドルしか保有していません。逆に負債は938億ドルと約1.9倍もあります。
そのため、純資産はマイナス。「-435億ドル」となります。
面白いのは、この韓国の対日負債「938億ドル」のうち、「Direct Investment」すなわち直接投資が「583億ドル」もあることです。
対日負債の62.2%が直接投資によるものです。
直接投資は「企業が株式取得、工場を建設し事業を行うことを目的として投資すること」と説明されます。韓国の対日負債は日本にとっては資産です。日本は直接投資による資産を583億ドル持っていることになります。
(吉田ハンチング@dcp)