2022年10月01日、韓国の産業通商資源部から「通関ベースの09月輸出入動向(暫定版)」が公表されました。
結論からいえば、6カ月連続の貿易赤字となりました。以下をご覧ください。
2022年09月
輸出:576億6,300万ドル(+2.8%)
輸入:612億3,100万ドル(+18.6%)
貿易収支(輸出 – 輸入):-37億6,800万ドル※( )内は対前年同期比の増減
結局、09月も「-37億6,800万ドル」と赤字で締まりました。
「2022年09月01~20日」時点では、
輸出:329億5,800万ドル
輸入:370億6,300万ドル
貿易収支(輸出 – 輸入):-41億500万ドル
でしたから、21~30日の10日間は「貿易収支:+3億3,700万ドル」で回ったことになります。最後の10日間の頑張りで赤字幅を縮めることはできました。
しかし、赤字は赤字です。通関ベースとはいえ6カ月連続の赤字というのは、実に25年ぶりのこと(1995年01月~1997年05月)。
興味深いのは主力輸出品目の動向です。以下をご覧ください。
ご注目いただきたいのは、やはり「半導体」です。対前年同期比「-5.7%」。韓国の輸出の背骨は半導体と言っても過言ではない状態なので、これが下がってくるのはよくない兆候です。
すでにMoney1でもご紹介しましたが、世界的に半導体需要が減衰してきており、『サムスン電子』『SKハイニックス』共に在庫が急増しています。
2022年は「累計288億ドル」の赤字
これで2022年の韓国の貿易収支の推移は以下のようになります。
2022年、貿易黒字になったのは02月、03月だけです。
貿易収支(輸出 – 輸入):-287億9,400万ドル
ここまでで約288億ドルの赤字です。
大変によろしくありませんが、国としては経常収支が赤転しなけば「よし!」な感じなのでしょう。09月の通関ベース「-37億6,800万ドル」程度の赤字ならば、国際収支統計では十分に黒転できる範囲内です。
この09月より、まずは通関ベースながら「-94億8,700万ドル」の大赤字となった08月です。これが国際収支統計でどうなるか。
間もなく公表ですので、ご注目ください。
(柏ケミカル@dcp)