「どうするんでしょうねえ」という話です。
『韓国電力公社』(以下『韓国電力』)の経営が傾いており、社債の発行で凌いできましたが、それも限界。
しかも、『韓国電力』が(なにせ公社で親方太極旗なので)優良な信用格付を巨額発行するため、他の企業の社債が売れなくなるという「はた迷惑」な状況となっています。
2022年第3四半期の業績はまだ公表されていないので、上半期までの業績を確認してみますと以下のようになっています。
2022年第2四半期
総売上:15兆5,280億3,500万ウォン
営業利益:-6兆5,163億4,800万ウォン
当期純利益:-4兆8,358億2,000万ウォン2022年上半期
総売上:31兆9,921億500万ウォン
営業利益:-14兆3,032億7,000万ウォン
当期純利益:-10兆7,617億4,400万ウォン
上半期で、営業利益は「約-14.3兆ウォン」の大赤字。ここにきて第3四半期の赤字が10兆ウォンに達するのではないかという観測が出ています(『新韓証券』の予想)。
本当にそうなると、「2022年は-40兆ウォンでは?」という予測の信憑性を増します。
このような絶望的観測を受け、『韓国電力』の株価は大きく下げているのです。以下をご覧ください。
↑2022年11月03日までのチャート(チャートは『Investing.com』より引用:日足)。
直近52週(つまり1年間)の最安値をつけて低迷しており、上掲のとおり、2022年コロナ禍での天底までほぼ戻ってしまいました。コロナ禍天底からの回復分をほとんどすっかり吐き出した水準まで下げているのです。
ローソク足の実体線で最高値となった2020年12月21日の始値が「2万8,600ウォン」で、直近2022年11月04日の終値が「1万6,800ウォン」ですから、最高値からここまで株価は41.3%下落し、時価総額は「7兆5,752億ウォン」蒸発しました。
少なくとも業績が好転するような要因がないと株価は戻しそうもありません。
(吉田ハンチング@dcp)