かねてからご紹介しているとおり、韓国では、政府・企業・家計の三部門で借金が急増しています。
ラスボスBIS(Bank for International Settlementsの略:国際決済銀行)のデータを参照して、韓国メディアの一部では「韓国の借金」について大騒ぎになっています。
「借金のくびきで粉砕の大韓民国」というタイトルが面白い『ソウル経済』の記事から一部を引用します。
韓国経済が国家・家計・企業の、いわゆる「3大負債(debt)の沼」に陥った。
今年3回補正予算を編成しながら、国家債務は840兆ウォンに迫り、史上最低金利時代を迎え、家計と企業の負債は雪だるまのように増えている。
国の借金は結局、将来の世代に荷物になる。
新型コロナウイルス感染症(コロナ19)の影響が長期化する可能性が高く、家計と企業の不良負債が金融システムまで脅かすのではないかという懸念が出ている。
⇒参照・引用元:『ソウル経済』「国・企業・家計負債『4,539兆』…借金のくびきで粉砕の大韓民国」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
また、以下のようにデータを引いています。
8日、国際決済銀行(BIS)によると、韓国の昨年末、家計負債は1,827兆ウォン、企業の債務(金融会社を除く)は1,954兆ウォン、政府の負債は758兆ウォンに達する。
総負債は4,539兆ウォンで、国内総生産(GDP)の237%に達する。
さらに問題が深刻なのは、規模自体よりも増加率だ。
過去1年間で12.8%(290兆ウォン)急増して43カ国のうち4位に上がった。
今年コロナ19の衝撃で借金が細胞増殖するように急激に増加しており、総負債は5,000兆ウォンに迫るとみられる。
返済できるのかと心配になるほどの借金です。韓国経済の夏は過ぎていますし、元本返済は容易なことではありません。
ロールオーバーできないとドボン
というわけで、韓国は借金で借金を返す状態になるかと推測されますが、これが続けられなくなると……ドボンですね。また、利子が払えなくなってもドボン。
複数のカードで順繰りに借金返済を回す多重債務者みたいなものです。
ロールオーバー(借り換え)できる間はいいのですが、信用がなくなって「もう貸せませんよ」となったら「おしまい」です。
思い出していただきたいのは、「アジア通貨危機」時に当時FRB(Federal Reserve Boardの略:連邦準備制度理事会)議長だったアラン・グリーンスパンさんにかかってきた『日本銀行』幹部からの電話です。
日本の銀行が韓国への信認を失って、数百億ドルの融資の更新を拒否しようとしている
という内容でした。「融資の更新」の拒否、まさに「ロールオーバーできません」です。
これだけ政府・企業・家計で借金が膨らみ、しかも継続すること間違いなしですので、さすがに「返せるのかよ、おい」と貸し手も尻込みを始めるでしょう。
とてもマズイですね。
(柏ケミカル@dcp)