韓国の輸出の約18%を占める半導体業界に逆風が吹いています。
韓国は半導体強国と自負していますが、それはメモリー半導体に限った話です。システム半導体も含めて市場は凍っているので韓国企業は大変な寒風に耐える状況となっています。
DRAMとNAND型フラッシュメモリーの価格が急落しており、これが業績に大きな影響を与えると見られています。『DRAMeXchang』のデータによれば、2022年05月比で、
DRAM:-34%
NAND型フラッシュメモリー:-14%
と価格は急落しています。2023年の見通しもよくありません。
2023年:-3.6%
と2022年比で市場は縮小すると見られているのです。ちなみに、市場がマイナス成長となるのは、2019年以降で初めて。
『ゴールドマン・サックス』は、『サムスン電子』の2022年第4四半期の営業利益を、当初見通しの「2兆6,000億ウォン」から「1兆5,000億ウォン」に大幅下方修正しました。
「42.3%」ダウンと見ているのです。
もしこれが実現した場合、まさにアーニングショック。前年同期の営業利益は「8兆8,000億ウォン」もありましたから、83.0%の減少です。
さらにいえば、『サムスン電子』の四半期の営業利益が1兆ウォン台にとどまるなんて2014年以降で初めてのことです。
韓国半導体を支えるもう一つの雄『SKハイニックス』の方の予測はもっと悪く、韓国の証券業界では2022年第4四半期には営業損失が「1兆ウォン」に達すると見ています。
韓国メディア『朝鮮日報』によれば、『SKハイニックス』は「役員とチーム長級の活動費と福利厚生費をそれぞれ50・30%ずつ削減」「2023年の半導体設備投資を2022年の半分水準に減らし、低収益製品を減算する」としました。
冷たい風が吹いていますが、半導体が回復しないことには韓国は大変困ったことになります。「輸出を増やせ!」を連呼している韓国政府にとっては頭の痛い状況です。
(吉田ハンチング@dcp)