2023年02月14日、韓国の産業通商資源部が衝撃のリポートを出しました。
毎月出している「01月の情報通信技術(ICT)輸出」なのですが、非常に落ち込んだ驚きの内容です。
そもそもこのリポートは、韓国がいかにICT関連製品を輸出しているかを「誇る」ためにあるようなものだったのですが……。
韓国は世界に誇るICT関連製品輸出国だ!
ICTは「Information and Communication Technology」の略で、日本語では「情報通信技術」と訳されます。
この定例リポートは、半導体、ディスプイー、スマートフォン、コンピューターなどのICT関連製品を韓国がいかに輸出しているのかを報告するものです。
韓国が世界的に素晴らしい成果を上げているのかを示すものでもありましたが、技術的に中国に追いつかれ、ディスプレー、スマホが売れなくなり……とかつての天狗っぷりからの凋落を示すリポートになってきているのです。
今回の「しゃれにならない結果」をご紹介します。まず、全体像です。
↑Googleの自動翻訳なので日本語がヘンなところがありますがご寛恕ください:以下同「ICT産業」
輸出:131.0億ドル(-33.2%)
輸入:122.1億ドル(-1.1%)
貿易収支:8.9億ドル(-87.8%)※( )内は対前年同期比の増減
ICT関連輸出は、対前年同期比で「33.2%」も減少しました。ご注目いただきたいのは、2021年01月が「196.1億ドル」で対前年同期比「+20.4%」だったことです。
2021年から「+20.4%」だった2022年、その「-33.2%」ということは、「1.204 ☓ (1 – 0.332)」なので、「0.8042」です。つまり、2023年01月は2021年01月の「80.4%」まで輸出金額が減ったのです。
さらには「貿易収支(輸出 – 輸入)」です。2022年01月は「72.7億ドル」あったのに、2023年01月はわずか「8.9億ドル」の黒字しかありません。スレスレで黒字です。
上掲のとおり、産業通商資源部が出したテーブルには貿易収支の「対前年同期比での増減」だけありませんが、「72.7億ドル ⇒ 8.9億ドル」ですから、-87.8%です。
つまり、韓国は2023年01月、これまで誇ってきた「ICT関連製品の貿易」で利益を約9割失ったのです。惨状という他ありません。
半導体輸出、中国への輸出の激減!
次のテーブルにいきます。製品別に見た輸出額と増減です。
半導体
輸出額:61.5億ドル
対前年同期比の増減:-43.5%
当月、ICT関連製品全体の輸出額に占める半導体の割合は「47.0%」、まあざっくり半分ですが――それが対前年同期比で「-43.5%」となりました。
コンピューター・周辺機器の輸出も「-58.7%」で激減していますが、それよりも韓国の輸出を支える半導体の「-43.5%」は大問題です。
次にいきます。輸出先別の輸出金額と増減です。
対中国
輸出金額:52.5億ドル
対前年同期比の増減:-42.9%
ICT関連製品全体の輸出額に占める対中国の割合は「40.1%」で、他の国・地域と比較して最大。つまり、ICT完成品の輸出の約4割は中国向けです。
しかし、これが対前年同期比で「-42.9%」とやはり4割強の減少です。対中国において韓国のICT関連製品輸出はそもそもの金額が激減しています。
日本の韓国から半導体を買ってはいるが……
以下もご覧ください。主要輸出地域と輸出品目のクロス集計です。
この集計では、中国は韓国から半導体を31.5億ドル輸入していますが、対前年同期比で「-49.9%」。
韓国の最大の輸出相手国が半導体をほぼ半分しか買わなくなったのです。
中国企業『BOE』が世界1位になったディスプレーでは、中国への輸出金額はもはや「4.7億ドル」に過ぎず、その上対前年同期比で「-52.6%」。
恐らく中国はもう韓国産のディスプレーはいらないのです。
上掲のテーブルにあるように、日本も韓国から半導体を買っています。しかし、2023年01月の結果は「0.7億ドル」。しかも対前年同月比で「-32.7%」。
韓国はICT関連製品の輸出でも、もうからなくなってきました。
(柏ケミカル@dcp)