韓国・李在明がUAEに出張! 「UAE K-Cityを造る」と言い出す⇒ 「K-カルチャー基盤の生態系をUAEに築く」と誇大妄想を披露

広告
おススメ記事

韓国大統領に成りおおせた李在明(イ・ジェミョン)さんがUAEに出張しました。

「韓国とUAE」といえば、遅れに遅れてすったもんだの挙げ句完成したバラカ原発を思い起こさせ、「またろくでもない話ではあるまいな」――と身構えるのですが、面白いことになりました。


↑遅れに遅れてやっと4号機まで稼働したUAEのバラカ原発。最近、このプロジェクトが赤字だったことが判明しています(そりゃそうだろ)。どんなすったもんだがあったのかを知らない方は以下の先記事をご覧ください。

韓国の「原発輸出」にまつわるドタバタな話 「東芝の災難」「壁に亀裂」「密約アリ」etc
韓国では原子力発電所の輸出に力を注いできました。現在までのその唯一の成果は「UAEに原子炉4機を持つバラカ発電所を建設する」というものです。これはこれで立派なものですが、2009年12月27日、当時の韓国李明博大統領がUAEのナヒヤーン大統...

韓国大統領のUAE訪問といえば、またぞろUAEに「なんかうてえや」なのですが、今回の李在明(イ・ジェミョン)さんの場合は「AI」です。

「韓国のどこにAI技術があるんだ」なのですが、中東の皆さんならだまくらかせると思っているのかもしれません。また、大変に面白いことを言い出しています。

大統領室が公開した記者ブリーフィングの全文和訳を下掲します。

長い文章なので、面倒くさい方は次の小見出しまで飛ばしていただいて大丈夫ですが、最後の方の「強調文字など」だけはご注目ください。大変に面白いですから。

韓国・UAE首脳会談および戦略経済協力の成果に関する姜勳植(カン·フンシク)大統領秘書室長、・ハ・ジョンウAI未来企画首席ブリーフィング
2025.11.18

姜勳植(カン·フンシク)大統領秘書室長秘書室長:
大統領秘書室長であり、今回戦略経済協力大統領特使として訪問した秘書室長姜勳植(カン·フンシク)です。まず準備した資料を読み上げます。

李在明(イ・ジェミョン)大統領が就任後初の国賓訪問としてUAEを訪問するに先立ち、具体的かつ実現可能な成果を生み出せるよう、先週木曜日である11月13日から戦略経済協力大統領特使団が当地アブダビに事前到着し、大韓民国とUAEが不可逆的で恒久的な特別な協力関係を維持できる制度的装置について議論し、これを首脳宣言文に反映して具体化する方案を協議してまいりました。

具体的な事項についてお話しする前に、戦略経済協力大統領特使団の活動内容について簡単にご説明いたします。

まず、モハメド・ビン・ザーイド・ナヒヤーンUAE大統領を直接表敬訪問し、両国間の協力の次の段階に関する李在明(イ・ジェミョン)大統領の親書を手渡しました。

次に、UAEの韓国担当特使であるカルドゥーン・アル・ムバーラク・アブダビ行政庁長官と会談しました。

カルドゥーン行政庁長は、国務長官、AI・保健医療担当長官、防衛産業業務担当先端技術研究委員会事務総長らを会談に同席させ、今回の首脳会談準備にUAEがどれほど真剣であるかを示しました。

また、UAEの基幹産業であるエネルギーと産業政策を総括するスルタン・アル・ジャベル産業先端技術部長官と会談し、伝統的なエネルギーだけでなく、AI大転換時代に適合する産業・エネルギー協力方案について議論しました。

今回の戦略経済協力大統領特使団の訪問を通じ、わが国政権の変化に関わらず両国間の協力が持続できるよう、韓国とUAEが実質的かつ不可逆的な協力関係を構築し発展させる基盤を整えることに力を注ぎました。

本日両国首脳が共同発表した「韓国とUAE、百年の同行のための新たな飛躍」に、今回の戦略経済協力大統領特使団が微力ながら貢献できたことを願います。

本日発表された共同宣言文の内容に基づき、今回の戦略経済協力大統領特使団の主な成果をご報告いたします。

ハ・ジョンウ AI未来企画首席:
特使団に同行したAI未来企画首席のハ・ジョンウです。

まずAI協力です。

韓国とUAEは、両国間のAI分野における協力が単なる技術交流を超え、AI大転換を支えるAI及びエネルギーインフラ、半導体を含む核心サプライチェーン、ロボットなどのフィジカルAI、産業・公共サービスへのAI適用、そしてAI規範・制度整備に至るまで協力を拡大することで合意しました。

こうした協力を支えるため、我が国の国家AI戦略委員会とUAE AI先端技術委員会(AIATC)は、両国がAI時代の戦略的パートナーとして協力していく「戦略的AI協力フレームワーク」を共同で発表しました。

次に、UAEが推進中の初期投資規模だけで30兆ウォンに達するUAE「スターゲートプロジェクト」に韓国が参加し、共にAIとエネルギーインフラを構築することにしました。

大規模AIデータセンターを建設し、安定的に運営するために、原子力、ガス、再生可能エネルギーなどを共に活用する電力網を構築します。そして半導体サプライチェーンまで協力を拡大することにしました。この事業を通じて、韓国のスタートアップ企業が海外の大規模事業により多く参加できるようになるでしょう。

第三に、両国はフィジカルAI分野でも協力を強化します。

最初のプロジェクトとして、港湾・物流などにフィジカルAI技術を適用します。これにより産業現場の効率を画期的に高めます。

実証事業として韓国の釜山港とUAEのアブダビ・カリファ港を対象に「AI港湾物流プロジェクト」を両国が共同推進します。韓国とUAEが未来の海運物流革新を主導できる重要な足掛かりとなるでしょう。

また両国は政府、企業、専門機関などで構成される各分野別ワーキンググループを年内に早期に構成し、実質的な成果を導き出すことにしました。

姜勳植(カン·フンシク)大統領秘書室長:
次に国防・防衛産業です。

これまでの単純な輸出・購入構造から脱却し、産業的側面では「共同開発、現地生産、第三国共同輸出」を推進するとともに、韓国国防装備に対するUAEの独自的な運用能力確保を支援することで認識を共有しました。

このような完成型バリューチェーン協力モデルの構築により、150億ドル規模以上の防衛産業輸出事業において、韓国防衛産業企業の受注可能性が高まるでしょう。さらに、中東・アフリカはもちろん、欧州・北米などの第三国市場を確保できる足掛かりが整うことになります。

ハ・ジョンウ AI未来企画首席:
続いてエネルギー・資源です。

UAE側は石油・ガスや石油化学などの伝統的エネルギー・産業分野だけでなく、原子力発電、持続可能燃料、水素、クリーンエネルギーなど多様で新たなエネルギー源において韓国企業との包括的協力に高い関心を表明しました。

特にカルドゥーン行政庁長官とスルタン先端技術大臣は、両国間の協力が韓国とUAEの国内のみならず第三国共同進出にまで繋がるべきだという点に共感を示しました。

具体的には、韓国とUAE石油公社間の協力事業である原油備蓄事業の規模を現行の400万バレルから1,000万バレルに拡大し、将来的には2倍、3倍まで拡大しようという提案と、LNG、LPG、アンモニア、造船などにおいても韓国企業との具体的なプロジェクト発掘を希望する要請がありました。

バラカ原発が約200億ドル規模の事業であった点を考慮すれば、後続原発とSMR、水素及びアンモニア、CCUS、再生エネルギー、スマートプラントまでを含むパッケージ型プロジェクトにおいて、バラカ原発を大きく上回る「次世代統合型海外事業モデル」が確保できるでしょう。

今回の国賓訪問の機会に、韓国電力(KEPCO)とUAE原子力公社(ENEC)が第三国原子力市場への共同進出協力に関するMOUを締結しました。

また両国は、原子力とエネルギーを超え、我々の脆弱点である核心鉱物などの先端産業の安定的な供給網を構築する事業を含め、協力範囲を全方位的に拡大していく予定です。

姜勳植(カン·フンシク)大統領秘書室長:
最後にK-カルチャーです。

AIを基盤に先端産業、技術、医療、宇宙・航空、防衛産業まで包括する新概念複合クラスターである仮称「UAE K-City」の造成提案に対し、UAE側は積極的な関心を示しました。

議論を経て両国は「UAE K-City」の造成に合意し、具体化することになりました。

K-Cityは単なる産業地区や文化団地の概念を超え、K-カルチャー関連の未来産業、技術、文化、人材、投資、そして市場を一つの生態系の中で実現する「全周期プラットフォーム」となるでしょう。

K-Cityを通じてUAEは未来産業分野における知識・技術基盤のハブとして成長し、韓国は新興市場拡大及びグローバルサプライチェーン再編の新たな橋頭堡を確保することになります。

最終的に両国は中東、アフリカ、欧州市場をターゲットとする共同技術・サービス輸出拠点を共に運営できるでしょう。

中東地域におけるK-カルチャーの市場価値は、2025年に約441億ドル、2030年には704億ドルに達すると予測されています。

防衛産業、AI・データセンター、エネルギー・資源、UAE K-Cityを基盤としたK-カルチャーから創出される経済的成果は、数値で計算しがたいほど膨大な規模になると予想されます。

また、UAEが従来約束した300億ドル規模の投資を履行する意志を今回改めて確認しました。

本日の首脳会談を通じ、AIデータセンター・半導体、フィジカルAI、国防・防衛産業、エネルギー・資源、K-カルチャーなど全分野にわたり具体的かつ実質的な協力プロジェクトを推進していくことで合意しました。

期待される成果は、AI協力200億ドル、防衛産業輸出150億ドル、K-カルチャーは市場価値換算で704億ドルなど総額1,000億ドルを超え、ウォン換算では150兆ウォンに達する規模であり、今回の首脳会談は単なる友好関係の誇示に留まらず、実質的な経済同盟の出発点となるでしょう。

両国は随時、意思疎通を継続することを約束し、必要であればいつでも会って話し合うことにしました。

両国間のタイムリーな意思疎通を通じて、首脳間の合意事項が早期に具体的な成果として実現されるよう最善を尽くします。

アラビア語で「長い道のりを共にする伴侶」を意味する「ラフィク」である韓国とUAEが、相互の信頼を基盤に共に挑戦し開拓する未来志向の<特別戦略的パートナーシップ>の発展を期待します。

⇒参照・引用元:『韓国 大統領室』公式サイト「한-UAE 정상회담 및 전략경제협력 성과 관련 강훈식 비서실장·하정우 AI미래기획수석 브리핑」

ビッグな企画「K-City」構想が立ち上がる! UAEが巻き込まれた!

「AIを基盤に先端産業、技術、医療、宇宙・航空、防衛産業まで包括する新概念複合クラスター」である「UAE K-City」なるものを造成する提案を行い、具体的に話を進めることになった――というのでうす。

「K-City」という名称だけで大笑いなのですが、K-カルチャー関連の未来産業、技術、文化、人材、投資、そして市場を一つの生態系の中で実現する「全周期プラットフォーム」となるそうです。

(不幸なことに)UAEが巻き込まれ、「UAE」が付いた「UAE K-City」だそうなので、これはもう抱腹絶倒という他ありません。

誰が計算したのか知りませんが、「K-カルチャーは市場価値換算で704億ドル」と見込まれるそうです。

これは大変楽しみな「ビッグ企画」です。

また「砂漠の蜃気楼」にならなければいいですね。

韓国は中東に進出してひどい目に遭った。最後は蜃気楼に……
韓国が初の原発輸出を行ったのはUAEのバラカ原発で、この後輸出実績はまだありません。しかし、なぜまた中東に?と思われる方は多いのではないでしょうか。Money1でも先にご紹介しましたが、文在寅前大統領は任期末期に中東歴訪を行い、武器輸出につ...

(吉田ハンチング@dcp)

広告
タイトルとURLをコピーしました