米韓の軋轢が深まっており、関税交渉はどうすんだよ――という時に、大統領に成りおせた李在明(イ・ジェミョン)さんは外遊です。
フランスを国賓待遇で訪問します。
大統領府安保室長の魏聖洛(ウィ・ソンナク)さんの説明がちょっと面白いので、ご紹介しておきます。
以下は大統領府が公開した説明資料です。一応全文和訳して提示しますが、長くて面倒くさいので、強調文字などの箇所だけでもご覧ください。
面倒くさい方は次の小見出しまで飛ばしてください。物見遊山に行くのか――というくらい中身のない日程がぐだぐだと述べられています。
フランス国賓訪問に関する魏聖洛(ウィ・ソンラク)国家安保室長ブリーフィング
登録日:2026年09月04日李在明(イ・ジェミョン)大統領は、エマニュエル・マクロン・フランス大統領の招請により、9月6日から9日までフランスを訪問します。
今回のフランス訪問は、今年04月に訪韓したマクロン・フランス大統領が李在明(イ・ジェミョン)大統領を「リュミエール・サミット」の共同議長として招請し、その機会にフランスへの国賓訪問を提案してきたことによるものです。
EUの主要国であり、国連安全保障理事会常任理事国として国際的地位の高いフランスの大統領との首脳会談を通じて、最近急変する国際秩序に対応し、安全保障と経済、科学技術、文化と人的交流に至る具体的な協力の成果を生み出していくことができるものと期待しています。
これまでアメリカ合衆国、中国、日本、ベトナムなどとは、就任1年目に速やかに相互訪問を実現してきました。
今回、フランスとも5カ月で相互国賓訪問を実現することにより、主要国首脳との緊密な関係を構築し、大韓民国の戦略的外交基盤をさらに拡充してまいります。
フランス訪問の詳細な日程について申し上げます。
まず李大統領は、09月06日に現地に到着した後、翌日の09月07日、フランス南部サン=ポール=ド=ヴァンスで開催される国際映画・映像首脳会議「リュミエール・サミット」に、マクロン大統領と共同議長として出席します。
続いて09月08日から2日間、パリで国賓としての二国間訪問の日程を行う予定です。
最初の日程として、李大統領は凱旋門で無名戦士の墓に献花した後、フランス政府が主催する公式歓迎式に出席します。
次に李大統領は、エリゼ宮でマクロン大統領と両首脳のみの昼食会を行います。
その後、両国代表団が出席する拡大首脳会談が予定されています。
李大統領は続いて、両国の約20社の企業が参加する仏韓ビジネス・ラウンドテーブルに出席します。
夕方には、マクロン大統領夫妻がエリゼ宮で主催する国賓晩餐会が予定されています。
最終日の09月09日には、ブロン=ピベ・フランス国民議会議長との面談、在仏韓国人との昼食懇談会、マティアス・コーマンOECD事務総長との面会を行います。
今回のフランス国賓訪問で期待される成果について申し上げます。
第一に、安全保障と経済・人的交流を網羅する実質的な協力を通じて、今年04月に格上げされたフランスとの「グローバル戦略的パートナーシップ」を充実させ、わが国の対欧州外交拡大に新たな推進力を加える契機になるものと確信しています。
フランスはEU内第2位、世界第7位の経済大国であり、国連安全保障理事会常任理事国、また今年のG7議長国でもあります。
また、年間約80万人のわが国国民がフランスを訪問し、フランスには約1万人の養子縁組同胞を含む約2万8,000人の在外同胞が居住しており、わが同胞の現地社会への進出も非常に活発です。
第二に、未来産業の先導国であるフランスとAI・宇宙・原子力・バイオなど先端技術分野での協力を拡大し、青年・科学技術分野の交流を活性化することで、両国関係の持続可能な発展基盤をさらに強固なものにしていきます。
韓国とフランスの両国は、先端技術分野で競争することもありますが、共同R&D・企業間協力・市場進出などを通じて、相互補完的な要素を最大化することができます。
また、青年をはじめとする両国国民間の交流を安定的に拡大するための制度的支援策についても、協力を進展させる予定です。
最後に、09月07日に開催されるリュミエール・サミットでは、映画産業の誕生と成長を牽引してきたフランスとともに、共同議長国として世界の映画・映像産業の未来に関する議論を主導し、K-コンテンツとわが国企業の欧州および世界市場への進出基盤をさらに拡大していきます。
今回の国賓訪問が、過去140年間に蓄積された韓仏両国の信頼と友情を土台として、これからの新たな140年に向けた基盤をさらに強固にする新たな出発点となるよう、万全の準備をしてまいります。
2026年09月04日
青瓦台 国家安保室長
魏聖洛(ウィ・ソンラク)
面白いのは、K-コンテンツの輸出拡大を狙って、「Lumière Summit/Sommet Lumière(リュミエール・サミット)」に出席する――という点です。

ほとんどの方が「何それ?」と思われるでしょう。「リュミエール・サミット」は既存の定例国際会議ではありません。
2026年09月07日にフランスが初めて開催する、映画・映像産業の将来を議論する新設の国際サミットです。エマニュエル・マクロン大統領と李在明(イ・ジェミョン)大統領が共同議長を務める――という傑作なイベントです。
なぜこの新設のサミットに李在明(イ・ジェミョン)さんが共同議長に選ばれたのかさっぱり分かりません。
読者の皆さまもご存じのとおり、現在の韓国の映画産業は絶不調といっていい状況です。以前ご紹介したデータを再度引きます。
『韓国映画振興委員会』(略称「KOFIC」)の2025年度総括データによれば、韓国の映画市場全体は、
総売上高:1兆470億ウォン(12.4%減)
観客数:1億609万人(13.8%減)
そのうち韓国映画の売上高:4,191億ウォン(39.4%減)
韓国映画の観客数:4,358万人(39.0%減)
韓国映画の売上シェア:約40%
※( )内は対前年同期比の増減
――となっています。また直近2025年は、コロナ禍の2020~21年を除けば、2012年以来初めて「1,000万観客を達成した映画」が1本もなかった年となりました。
データ出典:『KOFIC』公式サイト「(20260227) 상반기 부진 딛고, 2025년 영화시장 하반기 회복세 – 2025년 한국 영화산업 결산 발표」
韓国がフランスと映画など動画作品についての国際サミットの第1回の共同議長ってどういうことなのでしょうか?
今回の訪仏の見どころは、恐らくコレだけになるでしょう。しかも、ニヤニヤしながら見守ることになりそうです。
09月06日:フランス到着
09月07日:「リュミエール・サミット」に出席。昼食会
09月08日:パリへ移動し公式歓迎式、エリゼ宮でマクロン大統領との単独昼食会
夜はマクロン大統領夫妻主催の国賓晩餐会
09月09日:在仏韓国人との昼食懇談会
上掲の日程を見れば、「フランスに飯食いに行ったんじゃねえの?」と思わざるを得ないでしょう。
(吉田ハンチング@dcp)






