2026年08月12日、韓国の法務部が気になるプレスリリースを出しています。
法務部、同胞の国籍回復集中処理期間を運営
集中審査により処理期間を13カ月 ⇒ 9カ月に短縮、中長期的に国籍審査専門組織の新設に取り組む
配布:2026年8月12日(水)法務部(長官・鄭成湖(チョン・ソンホ)※)は、2026年8月から2026年10月までの3カ月間、同胞のための国籍回復集中処理期間を運営します。
国籍回復とは、過去に大韓民国国民だった外国人(同胞)が法務部長官の許可を受け、再び大韓民国国籍を取得する手続きであり、国籍回復の申請は最近5年間、増加傾向にあります。
これに伴い、国籍回復が許可されるまで、平均して13カ月の審査期間を要しています。
<国籍回復申請の状況>
年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年 申請件数 3,069人 4,710人 5,009人 5,485人 5,082人 出入国・外国人政策本部は、3カ月間の集中処理期間中に計3,973件を処理することを目標とし、1日平均処理件数の4倍以上を処理することで、平均13カ月の審査期間を9カ月に短縮する予定です。
今回の措置により、わが国の同胞がより迅速に韓国の国籍を回復できるようになり、韓国内への定着および各種行政サービスの利用も、より迅速に行われるようになるものと期待されます。
また、出入国・外国人政策本部は、国籍取得を希望する外国人の増加に対応し、積極的に優秀な人材を誘致するため、国籍審査専門組織(国籍審査院)の新設を推進しています。
国籍審査専門組織(国籍審査院)が新設された場合、効率的な国籍審査を通じて、厳正な国籍審査体制の確立、処理期間の短縮、国籍業務の専門性向上などの効果があるものと期待しています。
(後略)
外国に帰化した元韓国人が、韓国籍を回復するのに掛かる時間を、現在の平均13カ月から9カ月に短縮して、その数を増やそうとしています。
08~10月の3カ月で3,973件、約4,000人を処理するとしていますが、2025年1年間で韓国籍の回復申請者が「5,082人」ですから、これはなかなか野心的な目標といえます。
面白いのは以下の表組です。
【添付】国籍業務の処理状況
○類型別の国籍取得状況(単位:人)
| 年 | 合計・申請 | 合計・許可 | 帰化・申請 | 帰化・許可 | 国籍回復・申請 | 国籍回復・許可 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 21,160 | 13,637 | 18,091 | 10,895 | 3,069 | 2,742 |
| 2022年 | 22,789 | 13,291 | 18,079 | 10,248 | 4,710 | 3,043 |
| 2023年 | 23,745 | 14,549 | 18,736 | 10,346 | 5,009 | 4,203 |
| 2024年 | 24,955 | 14,615 | 19,470 | 11,008 | 5,485 | 3,607 |
| 2025年 | 23,705 | 15,381 | 18,623 | 11,344 | 5,082 | 4,037 |
○ 国籍別の国籍回復者の状況(単位:人)
| 順位 | 2021年 | 人数 | 2022年 | 人数 | 2023年 | 人数 | 2024年 | 人数 | 2025年 | 人数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 合計 | 2,742 | 3,043 | 4,203 | 3,607 | 4,037 | |||||
| 1 | 米国 | 1,722 | 米国 | 1,959 | 米国 | 2,684 | 米国 | 2,298 | 米国 | 2,586 |
| 2 | カナダ | 354 | カナダ | 411 | カナダ | 669 | カナダ | 610 | カナダ | 656 |
| 3 | 中国 | 185 | オーストラリア | 130 | オーストラリア | 163 | オーストラリア | 133 | オーストラリア | 133 |
| 4 | 日本 | 86 | 中国 | 114 | 日本 | 120 | 日本 | 113 | 日本 | 131 |
| 5 | オーストラリア | 63 | 日本 | 94 | ニュージーランド | 119 | ニュージーランド | 95 | ニュージーランド | 118 |
| その他 | その他 | 332 | その他 | 335 | その他 | 448 | その他 | 358 | その他 | 413 |
国籍別に見ると、合衆国から韓国への国籍回復者が最も多く、日本から韓国への国籍回復者は、2025年では「131人」となっています。
問題は、なぜ今、韓国の法務部がこんなことを言い出したか――です。
人口減少対策! 「地方創生」を夢見る(笑)
はっきりいえば、人口減少による国力低下に対抗するためです。
李在明政権下の韓国政府は、少子高齢化・人口減少・地方消滅への対応として、「外国人」と「海外の韓国系同胞」を韓国へ呼び込み、定着させることを国家戦略の一部に明確に位置づけています。
2026年03月、法務部は「2030移民政策未来戦略」を発表しました。そこでは、政策を作った理由をはっきりと、
「少子化・高齢化の構造的深化」
と説明しています。また、従来の低賃金外国人労働力の導入中心から脱し、移民政策を「中長期的な国家戦略」へ格上げするとしました。
さらに06月24日には法務部と国会が共同で「優秀な海外人材の育成・定住条件改善」をテーマに討論会を開催しています。法務部自身が、その目的について、
「超少子化と高齢化による人口危機」への対応
「持続可能な成長動力」の確保
「同胞の定着支援」
――だと明記しています。
現在「日本人」であるひとが、わざわざ先行きの暗い韓国人に戻ろうと思うとは……まあ中にはそういう物好きもいるのでしょう。
では、韓国・朝鮮籍から日本国籍に変更(帰化)した人はどのくらいいたのか、日本籍から韓国籍に変更(回復)した人の上記131人と、2025年のフローを比較すると以下のようになります。
2025年
韓国・朝鮮籍 → 日本への帰化許可:2,017人
日本国籍 → 韓国籍の回復許可:131人
人数をそのまま比較すれば、約15.4 対 1ですね。
韓国政府は「韓国籍を回復しよう」と呼びかけていますが、これは本当に奏功するでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)






