「韓国が日本に遅れをとった」というわけで、2022年02月09日、韓国の産業通商資源部が慌てて緊急会議を開催しました。
例の日本とアメリカ合衆国の「鉄鋼輸入制限一部解除合意」の件です。これで日本が追加関税なしで輸出できる鉄鋼の量が増えますので、その分韓国製品が圧迫されるという危機感から会議は招集されました。
以下が産業通商資源部の出したプレスリリースになります。
□合衆国商務省と通商代表部(USTR)は、現地時間02月07日(月)、貿易拡大法第232条による鉄鋼輸入関税の緩和に関して合衆国と日本間の合意案を発表した。
□これに伴い、産業通商資源部(長官ムン・スンウク、以下産業部)は(中略)鉄鋼業界と民館合同緊急対策会議を開催し、韓国の輸出影響及び今後の対応方案を議論した。
□(前略)今回の日米間合意により関税を適用されない日本産鉄鋼製品の対米輸出が増加し、韓国の輸出に対する否定的な影響が懸念されることに言及し、
ㅇ詳細品目別に対米輸出に及ぼす影響を分析し、今後予想される輸出環境の変化に対して政府と業界が官民合同で対応していく計画であることを明らかにした。
□産業部は、合衆国市場での公正な競争のために既存の合意内容*に対する再交渉を継続的に要求していく計画だ。
*韓国は2018年の米国との合意を通じて263万トン(クォーター)限度まで無関税輸出可能
-263万トン:2015-2017年の年間平均対米鉄鋼輸出量の70%□今後も産業部と鉄鋼業界は合衆国行政府、合衆国政界(議会、知事など)、経済団体などを対象に全方位的民関合同アウトリーチを実施し、合衆国との再交渉ができるだけ早く推進できるように努力する計画だ。
ご注目いただきたいのは、
合衆国との再交渉ができるだけ早く推進できるように努力する
という記載です。交渉は始まってもいない、つまり、2022年01月27日に韓国と合衆国の間で行われた「米韓通商長官会議」で、「再交渉させろ」とすがったものの、門前払いを食らったことを告白しています。
この緊急会議には『ポスコ』はじめ韓国の製鉄関連企業が参加していたのですが、皆さん「うちの政府は頼りになんねーなぁ」と思ったことでしょう。
中国方向に全力で走って行く国ですから、合衆国が門前払いをしても仕方がないのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)