しばらく定点観測のデータをご紹介していなかったのですが、いよいよ韓国の人口減少がシャレにならなくなってきましたのでご紹介します。
まず、2023年04月26日、韓国の統計庁は「2023年02月時点で出生数、死亡数など人口動態」のデータを公表しました。
2023年02月
出生数:1万9,939人
死亡数:2万7,390人
自然人口増:-7,452人※出生数が「1万9,939人」で死亡数が「2万7,390人」なら、自然人口増減数は「出生数 – 死亡数」で求めるので「-7,451人」になるはずなのですが、この統計庁の資料では「-7,452人」となっています。この「出生数、死亡数など人口動態」にはたまにこういうことがあるのですが理由は不明です。
2023年02月は1カ月で人口が「7,452人」減少した――となっています。
月次で見ていると大きな流れがつかめませんので、2011~2022年の出生数、死亡数の推移をグラフにすると以下のようになります。
⇒データ出典:『韓国 統計庁』公式サイト/グラフ化はMoney1編集部
青い線が「出生数」、オレンジの線が「死亡数」ですが、出生数がだだ下がりで、死亡数が上昇。2022年は暫定値ながら「37.3万人」もの方が亡くなっています。いくらなんでも亡くなりすぎではないのか――と思われるかもしれませんが、数字は正しいです。
2020年に出生数と死亡数がデッドクロスして、いわゆるワニの口が大きく開いてきました。2022年の広がり方は尋常ではありません。
出生数と死亡者数の差が「自然人口増減」になりますので、デッドクロスしてその差が拡大しているということは、人口減少が激しくなっていることを示しています。
自然人口増減数の推移をグラフにすると以下のようになります。
2012年には1年間で22.2万人人口が増えていたのに、あれよあれよと言う間に人口増加数が減少、デッドクロスした2022年には「1年間で人口が3.3万人減少」し、2022年は暫定値ながら「1年間で12.4万人の人口減少」です。
「いくらなんでも急すぎやしないか」なのですが、これが韓国の現実です。
現在、輸出がどうとか、通貨安がこうとか、政府は韓国をなんとか延命させようとしていますが、最大の痛撃は人口減少によってもたらされます。いや、もうもたらされています。
韓国の夏は終わりました。あっという間に秋が通り過ぎ、厳冬がきます。恐らくもう覆すことはできません。
(吉田ハンチング@dcp)