誰がなぜ「ウォン」を買うのか? ドル枯渇サイクル仮説

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韓国の「通貨安」に注目が集まっていますが、09月第4週から10月01日までの値動きはどうもヘンです。為替市場では「1ドル=1,200ウォン」を守り切り、株式市場ではKOSPI(韓国総合株価指数)は上昇しました。

韓国の通貨ウォンを、韓国の株式を一体誰が買っているのか、不思議だとは思われませんでしょうか?

なにせ韓国の経済指標は悪化の一途をたどっています。輸出一本で持っている国の、その輸出が目減りし、サムスンなど韓国経済を支えてきた企業の決算が発表されるたびに状況は悪くなっています。

誰がそんな国の通貨を買い、誰がそんな国の企業の株式にお金を投じるでしょうか? しかも、景気サイクルの底はまだ見えず、2017年09月以降、景気は下り坂を走り続けていると韓国政府機関「統計庁」自身が認めているのです(以下の記事参照)。

⇒参照:『Money1』「南朝鮮の景気はすでに下り坂を24カ月走っている! まだ底は遠いよ」
https://money1.jp/?p=10217

仮説・もしウォン買い実施で株式市場に投下していたら……

ドルでウォンを買わなければ「ドル・ウォンチャート」がウォン高に振れたりはしません。貴重な世界の基軸通貨である「ドル」を使って、ローカルカレンシー「ウォン」を買う理由とは何なのでしょうか?

そこで、こんな推測はどうでしょう? もし韓国の通貨当局が通貨安を食い止めるためにドルでウォンを買っていたとしたら? それで得たウォンが韓国株式市場で株安を食い止めるために使われているとしたら?

つまりこうです。

ドルでウォンを買う。これによってウォン安を食い止める。
買ったウォンを韓国株式市場に投入。これによって株安を食い止める。

これならウォン高と株高が並立しても無理はありません。また、そうであればこの経済指標が悪化し続ける国の通貨を買い、株式を買う者の説明がつきます。ただし、当たり前ですけれどもドルが枯渇したら全ては破断界を迎えます。

その時は本当のおしまいで、ウォン安と株安の劇的な同時進行を止めることはできません。もちろんドルが尽きた段階で債務不履行に陥りますのでドボン、デフォルトなのですが。

実際、円建て債券の発行不能という非常に危ないニュースが先日あったばかりです。日本の銀行(邦銀)が昨年とは異なり、債券発行を手伝わないモードに入ったその端緒と見ることが可能で、つまりはロールオーバーの不能です。これは実は本当に重大なことなのですが、別記事で触れることにいたします。

ヒントはアジア通貨危機時に韓国で何があったのかを述べたアラン・グリースパンの著書『波乱の時代 -わが半生とFRB- 上』にも書かれています。韓国の人は怒るかもしれませんが、韓国という国の金融の屋台骨は邦銀の裏打ちあってこそ支えられています。その裏打ちが今まさになくなろうとしているのです。

⇒参照:『Money1』「『ロールオーバー』とは?」
https://money1.jp/?p=10407

⇒参照:『Money1』「南朝鮮の外貨準備の内訳 保有する証券類の中身は何だ?」
https://money1.jp/?p=10290

⇒参照:『Money1』「韓国・外貨準備のウソが露呈した日」
https://money1.jp/?p=2274

(柏ケミカル@dcp)

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