↑2023年12月20日、記者からの取材を受ける韓東勳(ハン・ドンフン)長官(当時/月亭方正似)。
韓東勳(ハン・ドンフン)とは?
2023年12月21日、尹在玉(ユン・ジェオク)『国民の力』院内代表兼党代表権限代行は、韓国の若大将こと韓東勳(ハン・ドンフン)長官を国民の力緊急対策委員長として指名。
これを受けて、韓東勳(ハン・ドンフン)は法務部長官の座を降りました。来る26日には、全国委員会の議決などを経て、韓東勳(ハン・ドンフン)さんが委員長を務める「非常対策委員会」が発足するものと見られます。
この韓東勳(ハン・ドンフン)さんは司法のエリート街道をまっすぐに歩いてきた人です。挫折らしい挫折は、前文在寅政権において、尹錫悦(ユン・ソギョル)検察総長(当時)が文在寅・秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官ラインともめた際に、あおりを喰って左遷されたことぐらいです。
ずいぶん前にMoney1でもご紹介したことがありますが、この左遷がまた左派・進歩系の醜いところが出た、執拗なものでした。
釜山高検次長検事に降格され、その5カ月後には法務研修院龍仁分院に、さらに4カ月後には忠清北道鎮川の法務研修院本院に左遷されました。そのため、3回の左遷を経験し――といわれますが、左遷先でさらに自分の他には誰もいない部署に飛ばされたりしていますので――これもカウントするなら4回の左遷を経験していることになります。
よくまあ我慢しきったものですが、2022年05月15日、(法務部長官になるために)検事を辞職する際には検察内部ネット(イプロス)に分かれの挨拶を書き込みました。
これに対して、後輩検事たちからは「凍死しそうになっても横にある火にあたらず、飢えても草を食べない虎のような検察官の模範」「困難な状況でも粘り強く真の検察官の姿を見せた」「無頼の権力に全身で立ち向かった姿を長く覚えている」などの応援コメントが寄せられました。
韓東勳(ハン・ドンフン)がどのような人物であるのかがこのようなエピソードからも窺えます。
韓東勳(ハン・ドンフン)は異例の人物
また、韓東勳(ハン・ドンフン)さんは『共に民主党』議員による卑劣なウソ、フェイクニュースに正面から立ち向かい、これを全てはねのけてきました。『共に民主党』も韓東勳(ハン・ドンフン)さんを正面から責められる瑕疵を見つけられなかったので、ウソを広めるしかなかったのです。
法務部長官に指名された後、国会人事聴聞会において、『共に民主党』議員から17時間を超える詰問を受けましたが、不動産投機、飲酒運転、論文盗作、歴史観と暴言など、韓国の政治家が抱えるリスク(呆れます!)もありませんでした。
つまり、司法畑一筋だったので、韓国政治家が常に追求されるような瑕疵が全く出てこなかったのです。
公聴会当時には、韓東勳(ハン・ドンフン)さんの2006年アメリカ合衆国『コロンビア大学』ロースクール卒業論文(「合衆国の刑事司法法上の主要制度の実務運用に関する検討』)を盗作分析プログラム「コピーキラー」で分析することまで行われました。
結果は――盗作率は6%(15%を超えると盗作疑惑になる)と判定されました。(当たり前ですが)自分でちゃんと論文を書いたのです。
驚くなかれ、韓国ではこれは珍しいことなのです。
韓東勳(ハン・ドンフン)長官の前の代、朴範界(パク・ボムゲ)前長官は2020年の総選挙出馬した際、ある雑誌の内容をそのまま使用した事実が明らかになりました。
その前の秋美愛(チュ・ミエ)元長官も2003年の延世大学の経済学修士号論文が他機関の論文の内容を出典表記なしでそのまま使用した――という疑惑が上がりました。
繰り返しますが「法務部の長官」がです。韓国司法機関のTopに立つ人物です。それが論文盗用疑惑がかけられるような人々だったのです。
文在寅が据えた左派・進歩系・運動圏上がりの人材は、こんな腐った人物ばかりでした。韓東勳(ハン・ドンフン)さんがいかに韓国では異例の人であるかがよく分かります。
ドロドロでどうしようもない韓国政界で育ってこなかったのが、韓東勳(ハン・ドンフン)さんの美点であり、他議員の輩、左派・進歩系・運動圏上がりの「ウロンな人物」とは違うところです。
ただし、ここからが問題です。
↑右端が韓東勳(ハン・ドンフン)さんの奥さん・秦銀廷(ジン・ウンジョン)さん。赤十字のプレゼント制作ボランティア活動に参加しているところ(2023年11月15日)。この方も才女です。『ソウル大学』法学部出身で弁護士。『コロンビア大学』法学修士修了。アメリカ合衆国・ニューヨーク州で弁護士登録されています
政界に入るわけなので、有象無象が「利益を分けろ」とやってくるでしょうし、家族に対する攻撃も平然と行われるでしょう。
韓東勳(ハン・ドンフン)さんは、とりあえず隙のない人物ですが、家族や縁故者、関係スジなども洗われることになります。全ての攻撃を凌ぎきらなければなりません。韓東勳(ハン・ドンフン)さんの戦いにご注目ください。
(吉田ハンチング@dcp)