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中国の攻勢に悲鳴を上げる韓国。特殊鋼の75%が中国産という惨状

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アメリカ合衆国は中国産の製品に対して関税を大幅に上げることを決めました。

このように合衆国と中国の対立が深まると韓国が悲鳴を上げることになる――と韓国メディア『中央日報』が報じています。イエレン財務長官も指摘した「中国の過剰生産」問題です。

『中央日報』が取り上げているのは「鉄鋼」です。

韓国が悲鳴を上げるワケとは?

中国内では不動産市場が低迷しており、不動産ディベロッパーが飛びそうになっていますが、材料となる鉄鋼業界もまた在庫を抱えて傾いているのです。どうするかというと、安値で海外に輸出します。

中国産のやっすい鉄鋼製品が海外に出回って、各国のドメスティックな鉄鋼メーカーが自国製品が売れずに困ったことになるのです。韓国も同じです。

合衆国ホワイトハウスが関税を爆上げしてやるとした製品の中に、鉄鋼・アルミニムが以下のように入っています。

鉄鋼・アルミニウム
301条に基づき特定の鉄鋼・アルミニウム製品に対する関税率は、2024年に0~7.5%から25%に引き上げられる。

合衆国は置くとして、韓国がどのように悲鳴を上げているのかといえば……状況は深刻です。

まず、中国の鋼板の製造能力ですが、

1億2,000万トン/年

に達します。ところが、中国内で消費する量は8,641万トンに過ぎません。つまり製造量の72%しかいらないのです。

製造能力の約30%が海外に向かい、これがイナゴのように他国の市場を侵食します。

韓国は2023年に中国産鋼板を121万トン輸入しました。2021年には「27万トン」ですから、なんと輸入量は約4.5倍になりました。

Money1でも以前ご紹介したことがありますが、価格競争して中国企業に勝つことはできません。「安売り上等」、アンフェアな「国営企業」が勝負を挑んでくるので当然の勝敗です(この点でも中国は『WTO』のルールを守っていません)。

『中央日報』の報道から、韓国の鉄鋼業界関係者の言葉を引けば――、

中国産鋼板は1トン当たり80万ウォン水準だから1トン当たり100万ウォン程度の国産より価格・物量面で圧倒的」

――となります。韓国産の鋼板より2割も安いのです。こんなものは勝負になりません。

中国産に75%を依存する韓国

また、自動車のエンジンや産業機械に使用される特殊強度の中国産の鉄鋼製品でも、韓国は困った状況に陥っています。特殊鋼の輸入のうち中国産はなんと75%にも達しているのです。

また、日本産も円安を背景に韓国市場で頑張っています。韓国は、日本産の鉄鋼材を2023年には「561万トン」輸入しています。

総じていえば、韓国は鉄鋼材において中国と日本のサンドイッチ状態。合衆国が中国の鉄鋼材を関税によって退ければ、余った物量は(さらに値引きされて:売れないから)韓国に向かうかもしれないのです。

――というわけで韓国は「どうするコレ」状態になっているのです。

(吉田ハンチング@dcp)

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