韓国・華城市のセンサー・一次電池メーカー『Alisel(アリセル)』のバッテリー倉庫施設で大火があり、23人が亡くなりました。このうち外国人が18人、17人が中国人という点が注目されています。
中国の朝鮮族の方が韓国に出稼ぎに来て、今回の火事に遭ったのです。先にも書きましたが、労働条件などが適正だったのかなどを調査するべきで――実際、韓国メディアでもその点を調べています。
特に『ヘラルド経済』の記事は出来がよく、人材派遣会社がどのような条件で人材を募集し、人を送り込んでいたのかといった点まで調べています。
ただ今回はそちらではなく、『韓国経済』の本件を扱った記事をご紹介します。中国人がなぜ韓国に出稼ぎに来るのか――という点です。簡単にいえば「中国より韓国の方が給与がいいから」という内容です。
優越感に浸れるからでしょう、韓国の皆さんはこういう話が大好きです。「求められている私たち」というわけです。記事から一部を以下に引きます。
(前略)
中国の多くのメディアが韓国の労働環境が劣悪だと批判しているが、中国のオンラインコミュニティーでは「それでも韓国に行きたい」という反応が徐々に増えている。中国の労働環境がさらに劣悪な状況で、韓国を批判できる立場なのかという反発心理が広がっていると解釈される。
ある中国人労働者は「中国の工場で働くと、通常時間当たり10元(約1,900ウォン)をもらう」とし、「韓国の最低時給は51.6元(約9,800ウォン)だ。外国で働こうとする理由がまだ分からないのか」と書き込み、数百件の「いいね!」を獲得した。
ある朝鮮族の従業員は「韓国人は工場で働こうとしない」とし、「給与は時給9,860ウォンで、似たような給与の他の職業に比べて労働強度が低く、退職金と手当もある」と新京報に語った。
これに対し、中国のネットユーザーは「中国の工場では35歳以上の人を欲しがらない」とし、「なぜ中国の若者が海外に出るのか分からない、といった批判は共感できない」と反論した。
(後略)
時給が、
韓国:51.6元(約9,800ウォン)
中国:10元(約1,900ウォン)
と大きく違うとのこと。韓国は中国の5.16倍の時給で、これが中国労働者を引き付けており「それでも韓国に行きたい!」となる理由だというのです。
それは確かにそうかもしれませんが、いくら時給が高くても火事に遭うのでは割に合わないのではないでしょうか。
(吉田ハンチング@dcp)