2025年05月23日に『アメリカ合衆国選挙監視団』の一員として、韓国を訪れた退役大佐、グラント・ニューサムさんは、ソウルで開催された記者会見で語ったことをご紹介します。
大変不思議なことに、この発言は韓国語メディアには出ていません。
英語版の記事は出ているのです。
なぜ韓国語版の記事がないかというと、大変に都合の悪い発言だからです。
もちろんこれは韓国(および新しくできた李在明(イ・ジェミョン)政権)にとって都合が悪い――という話であって、ニューサムさんの指摘は正しいです。
グラント・ニューサムさんは退役米海兵隊将校で元米国外交官。セキュリティ・ポリシー・センターとヨークタウン研究所のフェローでいらっしゃいます。
「国で重大な出来事が起こっても、多くの人が気づかないことがあります。それは普通のことです。
人々は自分の生活に集中しています——仕事、家族、財政などです。
私は約1週間、韓国・ソウルに滞在しています。次期大統領選挙の状況を確認するため招かれてきました。
韓国の大統領選挙が、その未来を左右する可能性のある選挙であることは、ほとんど知られていません。
この選挙は、保守派の尹錫悦大統領の弾劾を受けて3カ月前に実施が決定されました。
彼は、左派が支配する国会が巨大な権力を乱用し、統治を不可能にしたことに不満を抱き、戒厳令を宣言しました。
尹錫悦(ユン・ソギョル)はこれ(左派の権力乱用)を「立法独裁」と呼びました。
現在、左派の韓国『共に民主党』(DPK)の李在明(イ・ジェミョン)と、一般的に保守派の『国民の力』(PPP)の金文洙(キム・ムンス)の対決となっています。
DPKには、中華人民共和国と北朝鮮との連携を求め、米韓同盟の終結を主張する過激派が存在する。李在鎔(イ・ジェヨン)自身は米軍を「占領軍」と呼び、起訴されている。
金文洙(キム・ムンス)は元労働活動家で、米韓同盟支持派です。
彼はかつて左派の一員だった経験から、韓国左派や中国共産党、北朝鮮に対して幻想や好意を抱いていません。
しかし、もう一人(表面上は)保守派の候補者が立候補しています。小規模な『改革新党』の李俊錫(イ・ジュンソク)はキムの票を奪う可能性があります。
世論調査(必ずしも信頼できるものではありません)では、DPKがリードしています。
間もなく結果が判明します。
事前投票の2日間が終了し、選挙日は06月03日です。
※発言は選挙前のもの金文洙(キム・ムンス)の勝利は米韓同盟にとって好ましいが、『共に民主党』が支配する国会は保守派大統領の政権運営を困難にするだろう。
李在明が勝利すれば、状況は大きく変わる可能性があります。
左派は韓国におけるほぼすべての権力機関を掌握することになります。
大統領職さえ獲得すれば、です。
彼らは既に国会(300議席中189議席)、司法機関の大部分、警察、メディア、学術界、労働組合、そして全権を握る国家選挙委員会(NEC)を掌握しています。
大企業は攻撃を受けており、韓国軍さえも警戒を強めています。
韓国の左派は長年、完全かつ永久的な支配を望んできました。
しかし、その動きは2017年ごろから本格化しました。保守派の朴槿恵(パク・クネ)大統領が物議を醸す形で退陣した後、左派の文在寅が大統領に選出されたからです。
李在明(イ・ジェミョン)が勝利した場合、彼は米韓同盟を断絶したり、中国や北朝鮮に接近したりはしないでしょう。
米国当局は、左派は現実主義者であり、米国との良好な関係を断つことはないだろうと自己正当化するでしょう。
しかし、米韓関係は徐々に冷え込んでいくでしょう。
ソウルは北京と平壌との関係を温め、日本との関係(尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の下で改善された)は冷凍庫に放り込まれるでしょう。
国会と左派大統領はやりたい放題になり、誰も止められません。
韓国は事実上、一党独裁国家となるでしょう。
今後の選挙は意味をなさなくなります。
国家選挙管理委員会がそれを確実にするでしょう。
同委員会は、2020年の国会選挙から始まった広範で詳細な市民が作成した選挙不正の証拠を、一貫して隠蔽してきました。
この選挙では、『共に民主党』が初めて過半数を獲得しました。
同様の証拠は、2022年の大統領選挙と2024年の国会選挙後も提出されました。
しかし、選挙の公正さを話題にすると、韓国人は警察が玄関先に現れ、起訴される可能性があります。
陰謀論者として嘲笑されるのは当然です。
しかし、国民が透明性を求めた際、NECは自社のシステムがハッキング不可能だと宣言しました。
しかし2023年、北朝鮮のラザルス・グループがNECのネットワークを繰り返しハッキングしました。
国民の抗議により、左派の支配下にはない国家情報院が侵入テストを実施しました。
NISは暴走し、選挙システムが電子的に操作可能であることを報告しました。
私は2020年に、懸念を抱く市民の要請を受けて、不正選挙の疑惑を調査するために韓国に赴きました。
私は何も見つからないだろうと予想していました。
しかし、すぐに問題があることが明らかになりました。
何も変わっていません。
依然として、操作に脆弱で、実際に操作が横行しているシステムです。当局は証拠を調査しようとしません。
一部の韓国人は公正な選挙を確保しようとしています。
しかし彼らは苦境に立たされています。
彼らはトランプ大統領からの温かい言葉を切望しています。
しかしトランプ政権は黙ったまま、目を背けています。関係は「岩のように固い」と「血で結ばれた」と宣言し、「他国の政治に干渉する資格はない」と主張しています。
しかし、選挙干渉ではなく、自由を求め圧迫されている人々への支援が重要です。
合意に基づく政府や市民の自由を支持することは、何も間違ったことではありません。
そして、友人たちのためにも声を上げるべきです。
それは悪党たちに警告を送ることになります。
もし彼らがアメリカが関心がないか、何もしないと思っているなら、彼らは反対派を弾圧するでしょう。
冷戦時代のロシアやポーランド、その他の地域での反体制派への支援を思い出してください。
それは重要でした。
アメリカは1990年代初頭、ベネズエラのウゴ・チャベスが台頭した際、沈黙を保ちました。
正直な人々は、アメリカが少しでも関心を持っていることを示してほしいと願っていました。
しかし何も得られませんでした。
そしてベネズエラは現在、中国・キューバ陣営に属しています。
左派が目標を目前に控える中、少なくとも一つの大きな問題が残っています。
それは、大多数の韓国人が中国や北朝鮮のようになりたいとは思っていないこと——そして、米国同盟への支持は、『共に民主党』党支持者の中でも相当数存在することです。
韓国人は気まぐれです。
彼らは、韓国内の過激派が企むことに黙って従うとは限りません。
従って、これは単なる選挙ではありません。
ワシントンがまだ韓国に十分な注意を払っていない場合、間もなくそうせざるを得なくなるでしょう」
⇒参照・引用元:『ASIA TIMES』「Letter from Seoul: This isn’t just another election」
国会と左派大統領はやりたい放題になり、誰も止められません。
韓国は事実上、一党独裁国家となるでしょう。
――は正鵠を射た指摘です。
で、予定どおり、李在明(イ・ジェミョン)さんが大統領になってしまいました。
ニューサムさんの指摘どおり、合衆国も「韓国に十分な注意を払わざるを得なくなります。
もちろん、親中国、親北朝鮮で「いらんこと」をしないように、です。
最近、日本では「李在明(イ・ジェミョン)登場で日韓関係はどうなるか」というのを懸念した報道が出ています。甘い見方を提示する「識者(なるもの)」もいらっしゃいますが、ポンコツばかりです。
ニューサムさんが上記で指摘するとおりです。
「日本との関係(尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の下で改善された)は冷凍庫に放り込まれるでしょう」が回答です※。
※ただし筆者はそれこそが正常な日韓関係と呼ぶべきと考えます。日本はこれまで韓国に阿って「なあなあ」で韓国のウソや国際法を守らない態度を許してきました。左派・進歩系のポンコツ大統領(天性のうそつき)が就任し、日本にバカな要求をしてくるのを毅然と蹴り飛ばし、非韓三原則を守って「丁寧な無視」を貫くべきなのです。そこからこそ、正常な日韓関係は生まれません。韓国人に「韓国に対する愛はないのか」と言われたら「そんなもん、あるわけねーじゃん」と答えるのが正解です。
・韓国を助けない
・韓国には教えない
・韓国には関わらない
(吉田ハンチング@dcp)