まだその設定を続けるのか――という話なのですが……。
2025年06月12日、韓国与党と成りおおせた左派・進歩系『共に民主党』は、大統領選挙期間中に李在明(イ・ジェミョン)候補の暗殺計画が「あった」として、徹底的な調査を要求しました。
12日、『共に民主党』の「政治テロ対策委員会」は、ある保守性向のYouTuberが「李在明(イ・ジェミョン)候補を暗殺するため、アメリカ人に銃を送ってくれと頼んだ」と発言した――として「民主主義の根幹を揺るがすいかなる暴力的な試みも座視しない」と述べました。
この保守性向のYouTuberというのは「KillmunTV」というYouTuberです。
↑『MBC』の番組の1カット。「도련님열사 킬문TV(直訳すれば「坊ちゃん烈士」Killmun TV)」というステッカーが貼られています/スクリーンキャプチャー
尹錫悦(ユン・ソギョル)さんを支持する集会で、マイクで音声を拾われているのに気付かずしゃべっているのを、左派・進歩系に傾いている『MBC』が捉えた――と同局は伝えています。
同局の番組のリポートは以下のような具合です。
(前略)
罷免された尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領を支持する極右団体の集会が開かれた今月07日午後(2025年06月07日:引用者注)、舞台裏から一人の男性の声が聞こえてきます。【キム某氏/Youtube『キルムンTV』(今月07日)】
「大統領選の前にこのXXを殺そうと思ったら、このXXは今殺さなきゃならない。不正選挙でこのXXは必ず当選する。アメリカ人に頼んで銃を送ってくれ」大統領選挙を前に、李在明(イ・ジェミョン)当時候補を暗殺するため、実際に銃器を密輸しようとしていたという内容です。
【キム某氏/Youtube『キルムンTV』(今月07日)】
「銃は送れるけど、代表は本当にそれをやりかねない人だから送れないって言うんだよ」テロの計画を路上で堂々と打ち明け、残念がるような発言を繰り返します。
【キム某氏/Youtube『キルムンTV』(今月07日)】
「今はたぶん警護がついててできないってさ、できない、できない。あのとき、大統領選のときにやらなきゃいけなかったんだよ」極右系ユーチューブチャンネルを運営し、尹前大統領の弾劾反対集会に参加してきたキム某氏によるこの問題の発言は、自身のYoutube配信にそのまま収録されていました。
(後略)
「このXX」というのがピー音になっているのですが「李在明(イ・ジェミョン)さん」だというのです。
面白いのは「時制が合わない」という点です。
『MBC』は06月07日のキム某の発言として「大統領選の前にこのXXを殺そうと思ったら、このXXは今殺さなきゃならない」という発言を取り上げているのですが、第21代大統領選挙の投開票は「2025年06月03日」でした。
このキム某さんは07日になって、大統領選挙はすでに終わっているというのに、なぜ「大統領選の前にこのXXを殺そうと思ったら」と述べているのでしょうか。 話者の言語的混乱・誤用でしょうか。
また、07日になってから述べた発言だとすれば、選挙期間中に李在明(イ・ジェミョン)さんの暗殺計画があった――とはいえません。終わってから「あのとき殺しておけばよかった」と後悔して、改めて銃を密輸しようとしたことになるからです。
↑『共に民主党』対テロ「政治テロ対策委員会」は記者会見を行い、李在明(イ・ジェミョン)さんに対する暗殺計画が「あった」とし、『国民の力』に謝罪しろと述べました。
それはともかく、『共に民主党』の「政治テロ対策委員会」は、記者会見の場で、
「先の大統領選の期間中、李在明(イ・ジェミョン)大統領候補に対するテロの脅威が現実に存在していたことが明らかになった。
当時、ある極右ユーチューバーが『大統領選前に李在明(イ・ジェミョン)を殺さなければならない』と言い、銃器を密輸入しようとした状況が報道を通じて確認された」
――と述べました。また、以下のような発言もしています。
「深い衝撃と懸念を禁じ得ない。テロの共謀を放置した警察も問題だ」
「当時、現場ではソウル警察庁の情報官がそのYouTuberの李在明(イ・ジェミョン)候補暗殺計画をすぐそばで堂々と聞いていたにもかかわらず、事実上傍観していた。これは不作為であり、職務遺棄に該当し得る深刻な事案だ」
「警察は情報官からテロの脅威の事実を報告されたのかどうか、現場での対応がなぜなされなかったのか、その経緯を詳細に明らかにすべきだ」
「大統領候補に対するテロの陰謀は国民主権の奪取と民主主義の破壊を図る重大犯罪だ。
実際にどの段階までテロを共謀していたのか、犯行動機は何か、銃器を実際に購入したのか、背後関係はあるのか、明確かつ徹底的に明らかにされなければならない」
「捜査当局による迅速かつ厳正な捜査を強く求める。
対テロの主務機関である国家情報院(国情院)は、これ以外にも他のテロの予備・陰謀が存在しないか追加調査し、大統領に対するテロの脅威を根本的に封鎖しなければならない」
「李在明(イ・ジェミョン)候補に対するテロの脅威は確かに存在する実体だったにもかかわらず、国民の力は、共に民主党がテロ脅威説で国民の不安を煽り、政治的に利用しているとして非難した」
「挙げ句に金文洙(キム・ムンス)候補は『私は防弾チョッキなど必要ない。銃で撃たれることがあるなら撃たれよう』という妄言まではばかることなく口にした」
「今回明らかになったテロ共謀の状況からも、李在明(イ・ジェミョン)候補に対する安全措置が必要だったことが改めて確認された」
「現実に存在するテロの脅威すら政争の道具とし、『共に民主党』と李在明(イ・ジェミョン)候補を嘲笑した国民の力は、公に謝罪すべきだ」
『MBC』の報道によって、保守寄り『国民の力』関係者はさらに吊るされることになるでしょう。
韓国ウォッチャーなら全員が「韓国では保守寄り勢力の掃討が行われる」と認識しているはずです。
鈴置高史先生のお話によれば、すでに韓国からの脱出が始まっているとのこと。ある人は日本に、英語がしゃべれる人はシンガポール、アメリカ合衆国などに脱出するのだそうです。
――どうなるかといえば、予定どおり韓国は左派・進歩系アンポンタンの楽園になります。
(吉田ハンチング@dcp)