2025年07月10日、韓国の最低賃金委員会は2026年度の最低賃金(時給です)を「1万320ウォン」と決定しました。
12回も全体会議を行った末の結果です。労働者側・経営側・公益委員による合意で最低賃金が決定されたのは、2008年以来17年ぶりのこと。
ただし、労働者委員のうち民主労総の4名は、公益委員が提示した賃金引き上げ幅に反発して退場し、最終協議には加わりませんでした。
2014~2026年の最低賃金の推移は以下のようになります。

↑オレンジ色の線は対前年比の増減(%)です。
この「最低時給:1万320ウォン」を適用し、月の労働時間を209時間とした場合、月給換算では215万6,880ウォンになります。
最低賃金委員会のイ・インジェ委員長は、「今年よりも来年の経済状況が悪化すると判断されるため、そうした指標を考慮しました」と述べています。
また最終的に退場した民主労総のチョン・ジヒョン労働者委員は、「またしても経営側に有利な結論が出ることが明白だったため、私たちはこうした選択をせざるを得なかった……」と悔しさをにじませた発言を残しました。
2.9%の上昇はけっこういい数字ではありますので、そこまで悔しがらなくてもいいのでは……と思わされます。
イ・インジェ委員長の「今年よりも来年の経済状況が悪化する……」というのは現実的な景況感かもしれません。来年の予測など「鬼も笑う」かもしれませんが、これについては李在明(イ・ジェミョン)政権のお手並み拝見――です。
もっとも誰が大統領になろうが同じでしょうが。
(吉田ハンチング@dcp)






