経営難でもはや風前の灯火(ともしび)ともいえる韓国の自動車企業『双竜自動車』ですが、ついに「基幹産業安定基金」にも見放されたか、という報道が出ました。
先からご紹介しているとおり、この「基幹産業安定基金」というのは文在寅大統領肝いりで発足したもの。40兆ウォン規模の資金で韓国の基幹産業を支援するとしています。
『双竜自動車』は親会社である『マヒンドラ&マヒンドラ』(インド企業:70%支配)からの援助も途絶え、もはや国の支援を頼むしかない状況です。
同社は「基幹産業安定基金」の支援を最後の頼みの綱と期待しています。
しかし、基幹産業安定基金も同社の支援には後ろ向きであるようです。韓国メディア『viva100』の2020年05月26日の記事から以下に引用します。
(前略)しかし、副委員長は、会議の後、記者らと会った席で、『双竜自動車』などの自動車業界に対する基安基金の支援については、「自動車産業の場合、産業省の要請を受け議論をしている」とし「ただし、『双龍自動車』の場合、構造調整対象企業であるから判断に慎重を期す必要がある」と述べた。
(後略)⇒参照・引用元:『viva100』「ソン・ビョンヅ金融委副委員長『基幹産業安定基金来月から施行…双竜車のサポートは慎重でなければ』」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による(以下同)
また別の韓国メディア『NEWSIS』の報道で、韓国政府が「基幹産業安定基金」で支援する条件として以下のように述べたことが明らかになっています。
(前略)
政府がこの日、「コロナ19の前に不良が発生した企業は資金支援の対象から除外。主債権銀行中心の企業再生プログラムを活用しなければならない」という点を明らかにしたからである。
(後略)
⇒参照・引用元:『NEWSIS』「40兆基安基金、双竜車・LCC対象になるか…借入金制限などが障害」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
『双竜自動車』の場合、新型コロナウイルス騒動以前に13四半期連続赤字という企業ですので、支援から除外されることになります。
というわけで『双竜自動車』は「基幹産業安定基金」の支援を受けられる見込みが薄く、いよいよ進退窮(きわ)まった、と考えられます。
ただし、何度もいいますが、40兆ウォン規模と号しているこの基金にはまだ1ウォンもありませんからね。まだお金がないのに企業を救うとかいっているのですよ。
(柏ケミカル@dcp)