Money1では何度かご紹介している韓国の経団連ともいうべき『全国経済人連合会』から、韓国の経済回復について悲観的な予測が出ました。
国内主力産業は2021年第2四半期になってようやく回復の兆しを見せる
というのです。『全経連』のリポート「上半期の実績と下半期の展望調査」によれば、
半導体・自動車・石油化学・造船海洋プラント・ディスプレー・電子情報通信などの6つの産業の下半期の売上高は、前年同期比4.2%減少する
としています。
先にご紹介した、韓国企業が世界シェア1位になっている産業はこの中に全て入っています。
さらに、
下半期の輸出額は5.1%減少
下半期の営業利益は13.8%減少
と予測しているのです。
2020年下半期には「半導体効果」も消えるだろう
今回の『全国経済人連合会』の予測がシビアなのは、これまでなんとか輸出の縮小を支えてきた「半導体」も下半期には縮小するだろうと予測していることです。
本リポートを基にした『中央日報』の記事では以下のように述べています。
(前略)
今年上半期主力業種の売上高は、新型コロナウイルス感染症(コロナ19)の打撃にもかかわらず、半導体産業の活躍で前年同期比0.3%増加し、善戦した。しかし、コロナ19事態の長期化で下半期には「半導体の効果」さえ消えることが既成事実化している。
(後略)⇒参照・引用元:『中央日報』「結局「失われた1年」…主力産業下半期の売上高-4.2%」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
半導体の輸出が下半期に期待できない理由は、新型コロナウイルス騒動が長期化して在庫がだぶつき価格が低下するからとしています。
韓国企業は内需に期待せず海外に向かう!
このリポートは韓国内の「半導体・自動車・石油化学・造船海洋プラント・ディスプレー・電子情報通信」の6つの産業の協会にアンケートを行ってまとめたものですが、『全経連』すら意外だったという回答があります。
それは各産業で、この危機に際して「国内の新規取引先の発掘」「国内生産と国内販売の強化」に取り組むのかと思いきや、「海外の新規取引先を探す」など「海外に活路を求める」と回答したことです。
これは非常に重要な点です。
韓国の内需には期待していないということですし、海外に投資するということはその分韓国内から「資金が流出する」ことを意味しているからです。
『中央日報』の記事タイトルでは「失われた1年」としていますが、果たして「失われる」のは1年で済むでしょうか。
⇒参照:『全国経済人連合会』公式サイト
(柏ケミカル@dcp)