韓国の軍事関係のエピドードはこんなのばっかり、という話です。「空中給油機」という飛行機がありまして、空飛ぶタンカーの異名どおり、空中で他の飛行機に燃料を補給することが可能です。
いちいち基地に戻って燃料を補給しなくてむ済みますから、戦闘機の作戦遂行時間を延ばすことができて便利です。
↑オーストラリア空軍が合衆国空軍F-35AライトニングIIに燃料補給を行っているところ。PHOTO(C)US Air Force
韓国もこの空中給油機を4機導入し、「261空中給油飛行大隊」を創設しました。予算は「1兆3,000億ウォン」が投入されたとされます。
ところが、この4機中の2機しか稼働できないということが判明したのです。
訓練を受けた統制官がいないからです。
この件を報じた韓国メディア『毎日経済』の記事から以下に引用します。
(前略)
15日、国会国防委員会所属のギム・ビョンギ『民主党』議員が空軍から提出を受けた資料によると、空軍は、2018年に「KC-330」(空中給油機:筆者注)4機を導入し、「261空中給油飛行大隊」を創設した。総額1兆3千億ウォンの予算が投入されたことが分かった。
空軍はエアバス社の養成課程を経て給油統制官5人を確保したが、以降は一人の統制使も輩出しなかった。
(後略)
※赤アンダーライン、強調文字は筆者による
この空中給油機「KC-330」1機当たり給油統制官という専門家が2人必要なのだそうです。5人しかいませんので2機しか運用できないというわけです。
「なにをやっとんじゃ」という話ですが、同記事では以下のように書いています。
(前略)
金議員は「空中給油機は航続距離が短い韓国主力機であるF-16の戦闘力を補強してくれる重要な装備」とし、「戦時状況が発生した場合、深刻な支障が予想される」と指摘した。
(後略)
まあ、とにかく頑張ってくださいとしか言いようのない話なのですが。とりあえずトホホな感じです。
(松田ステンレス@dcp)