へたを打つと韓国政界を巻き込んだ一大疑獄事件に発展しそうな「オプティマス」(Optimus Asset Management)の詐欺案件です。2020年11月11日、韓国の金融監督院は会計法人のリポートを引いて、「オプティマス」の資金について公表しました。これによると、
ファンドに投入された資金:5,146億ウォン
最小の予想回収額:401億ウォン(回収率7.8%)
最大の予想回収額:783億ウォン(回収率15.2%)
最小の予想回収額:401億ウォン(回収率7.8%)
最大の予想回収額:783億ウォン(回収率15.2%)
となっており、投資家が突っ込んだお金の「84.8~92.2%」は回収不可能と予測されています。
そもそも「5,146億ウォン」は、
投資に充てられたもの:3,515億ウォン
詐欺を行った者と資金経由会社による横領:1,600億ウォン
詐欺を行った者と資金経由会社による横領:1,600億ウォン
※足し算すると合いませんが元資料のママ
と見られており、横領された金額分を回収する見込みはほとんどありません。実際に投資に充てられたもののうち、回収が難しいとされる「C評価」のものがなんと「83.3%」を占めています。これはきついです。
ただ、この件を報じた韓国メディア『毎日経済』によると、『NH投資証券』は「(金融監督院の:筆者注)デューデリジェンスは保守的であり、客観的な結果とはいえない」として「回収タスクチームが独自試算した結果では1,100億ウォン以上の回収が可能だ」と述べているそうです。
ちなみに、この『NH投資証券』は、「オプティマス」が組成したファンドを売った最大のベンダーです。つまり詐欺案件の片棒をかついだともいえます。投資家の皆さんは「責任を取って回収してみせろ」と言いたいところではないでしょうか。
金融監督院とは別に、検察もお金の流れを追っています。どこまで明らかになったのかリポートの公表が待たれます。
重要な追記
2020年11月12日に「オプティマス」の元代表を含む関係者3人を拘束するかどうかの判断が下されるとのこと。
(吉田ハンチング@dcp)