EUで一番恩恵を受け儲かっているのはドイツ。そのため「ドイツ銀行(Deutsche Bank)」というとスゴイ銀行というイメージを持つ人が多いのですが、EUの中央銀行たる役目を果たしているのは「ECB」(European Central Bankの略:欧州中央銀行)。また、ドイツの中央銀行は「ドイツ連邦銀行(Deutsche Bundesbank)」なので、ドイツ銀行とは別物です。
ドイツ銀行は、1870年に創業した確かに歴史のあるスゴイ銀行なのですが、4-5年前から識者によって「大丈夫なのか?」と指摘されてきました。その指摘どおりに2015年には赤字を計上し、これまで3年連続で赤字となっています。2018年09月07日には、「中国の『海航集団』が保有していたドイツ銀行の株式(7.6%を保有)を売却する」というニュースが出て、ドイツ銀行の株式は急落しました。
ただ、前記のとおりドイツ銀行が危ぶまれ始めたのはもう4-5年前からのことで、今になって「大変だ!」と驚くのは遅すぎます。EUの富を吸い上げているといわれるドイツですが、そのドイツの銀行が傾くこともあるわけで、EUという壮大な実験が生み出す「ヘンなひずみ」といえるかもしれません。
(柏ケミカル@dcp)