2020年はコロナ禍で二進も三進もいきませんでしたから、韓国政府がお金をまいて流動性を高めるしかありませんでした。この流動性を高める動きは世界的なもので韓国政府(加えて『韓国銀行』)の施策は間違ったものではありません。
しかし、韓国政府の債務(D1)は異常な速度で増加しました。以下は2020年以降の政府債務推移予測です。
文在寅政権が発足した2017年に国家債務がいくらだったかというと「660兆ウォン」(約64.7兆円)でした。それが2022年には「1,091.2兆ウォン」(約106.9兆円)に増えるのですから、
ことになるのです。ちなみに2020年中に政府債務は120兆ウォン(約11.8兆円)増えました。
建国以来で660兆だったのに文政権だけで400兆超え
しかも、これはあくまで現時点での予測で、韓国政府が次の2021年第2回目の補正予算を組んでばらまきを行えば、さらに債務は増えるかもしれません。
先にご紹介したとおり、企画財政部の洪楠基(ホン・ナムギ)長官は「税収が増えたので大丈夫」という立場を表明していますが、結果がどうなるのかはまだ不明です。
そしてこの点がまさに韓国の野党議員から批判されています。韓国メディア『毎日経済』によれば、野党『国民の力』のユン議員はSNSで以下の用に批判しているのです。
「国家財政法上、超過した税収は負債返済に使わなければならないという原則は、はなから知ったことではないと言っているのだ」
予想外の税収が入ってきたといってそれをすぐにまくのはいかん、と主張されています。面白いのは以下のくだりです。
いわれてみると確かに文政権はすごいです。
次期大統領候補No.1は国債をどんどん刷れという立場
もっとも日本が国債発行で飛ぶことがないのなら、韓国も大丈夫なのかもしれませんが。ちなみに次期大統領候補No.1といわれる李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事はこの立場です。これまた先にご紹介したとおり、李知事は「国債をいくら発行しても(それを韓国内で引き受けている限りは)破綻することはない」と発言しています。
(吉田ハンチング@dcp)