ご紹介するたびに「瀕死の」が付く『アシアナ航空』ですが、韓国メディア『毎日経済』によると債権団から支援されたお金「3兆3,000億ウォン」をほぼ使いきったとのこと。
債権団の主力は国策銀行である『産業銀行』と『輸出入銀行』ですが、2020年10月11日の公表によると、
総計:3兆3,000億ウォン
ですが、
(前略)
現在3兆2,000億ウォン(構造調整、運営資金2兆4,000億ウォン・永久債引き受け8,000億ウォン)が執行されて、残高は1,000億ウォンである。
(後略)
⇒参照・引用元:『毎日経済』「アシアナ、債権団借入金をほぼ排出…基幹産業の資金投入が視野に」(原文・韓国語/筆者(バカ)意訳)
※強調文字は筆者による
とのこと。同記事は「最近2,000億ウォンを引き出して、残金1,000億ウォン」となったと報じています。
「永久債」というのは、簡単にいえば発行した企業が存続する限り利息を払い続けますよ、という債券です。これを『アシアナ航空』が発行して『産業銀行』『輸出入銀行』が買って(引き受けて)、同社に「8,000億ウォン」を供給したというわけです。
で、『アシアナ航空』の第3四半期の決算は「1,000億ウォン」ほどの赤字になることが予想されています(第2四半期は黒字のサプライズ決算だったのですが赤転)。
このように債権団管理下になっても「瀕死状況」に変わりはありません。もちろん2019年段階ですでに死んでいたような状態だったため買収話になったわけですが。
いよいよ「基幹産業安定基金」の出番! さあお金はあるでしょうか
で、いよいよあの「基幹産業安定基金」の出番というわけです。
まだ一社も救っていませんし、1ウォンだって出していない「基幹産業安定基金」ですが、買収話が流れた後「『基幹産業安定基金』から2兆4,000億ウォン出す」と発表しています。
この支援は、
永久債の引き受け:4,800億ウォン
となる予定です。
いよいよです! 40兆ウォン規模と号していた「基幹産業基金」がお金を出すところを見られる局面となりました。
読者の皆さまもぜひお楽しみにお待ちください。文在寅大統領肝いりの基金がその力を見せるときが来ました。
(吉田ハンチング@dcp)